NPV 関数
適用対象: Microsoft Excel 2010, Excel Web App, SharePoint Online for enterprises, SharePoint Online for professionals and small businesses
説明
投資の正味現在価値を、割引率、将来行われる一連の支払い (負の値)、およびその収益 (正の値) を使って算出します。
書式
NPV(割引率,値 1,[値 2],...)
- 割引率 必ず指定します。投資期間を通じて一定の割引率を指定します。
- 値 1、値 2、... 値 1 は必ず指定しますが、それ以降の値は省略可能です。支払額 (負の値) と収益額 (正の値) を指定します。引数は 1 ~ 254 個まで指定できます。
解説
- NPV 関数では、投資は値 1 のキャッシュ フローが発生する日付より 1 期前に開始され、引数リストの最後のキャッシュ フローで終了します。NPV 関数の計算は、将来のキャッシュ フローに基づいて行われます。このため、最初のキャッシュ フローが 1 期目の期首に発生する場合、このキャッシュ フローは引数として指定しないで、NPV 関数の計算結果に加算する必要があります。詳細については使用例を参照してください。
- n が引数リスト内のキャッシュ フロー数の場合、NPV 関数は、次の数式で表されます。
- NPV 関数は、投資の現在価値を返す PV 関数とよく似ていますが、PV 関数と NPV 関数の最も大きな違いは、PV 関数ではキャッシュ フローが期首と期末のどちらに発生してもかまわない点にあります。また、NPV 関数ではキャッシュ フローの金額が一定していませんが、PV 関数では投資期間を通じて一定である必要があります。財務関数の詳細については、PV 関数を参照してください。
- NPV 関数はまた、内部利益率を返す IRR 関数と相互に関連しています。IRR 関数の計算結果は、NPV 関数の計算結果が 0 であるときの内部利益率となります。つまり、NPV(IRR(...), ...) = 0 という数式で表されます。
使用例
使用例 1
使用例を新規のワークシートにコピーすると、計算結果を確認できます。
その方法は?
- Ctrl キーを押しらながら C キーを押します。
- 空のブックまたはワークシートを作成します。
- ワークシートでセル A1 を選択し、Ctrl キーを押しながら V キーを押します。Excel Web App を使用している場合は、使用例のセルごとにコピーと貼り付けを繰り返します。
この例では、初期投資の 100 万円をキャッシュ フローの一部と見なしていますが、これは支払いが最初の期の期末に発生しているためです。
メモ 結果を数値で表示するには、セルを選択してから、[ホーム] タブの [数値] で [表示形式] の横の矢印をクリックし、[数値] をクリックします。
使用例 2
使用例を新規のワークシートにコピーすると、計算結果を確認できます。
その方法は?
- Ctrl キーを押しらながら C キーを押します。
- 空のブックまたはワークシートを作成します。
- ワークシートでセル A1 を選択し、Ctrl キーを押しながら V キーを押します。Excel Web App を使用している場合は、使用例のセルごとにコピーと貼り付けを繰り返します。
この例では、初期投資の 4,000 万円をキャッシュ フローの一部とすることはできません。これは支払いが最初の期の期首に発生しているためです。
メモ Excel Web App で、結果を適切な形式で表示するには、セルを選択してから、[ホーム] タブの [数値] で [表示形式] の横の矢印をクリックし、[標準] をクリックします。
結果の値は、数式を含んでいるセルの表示形式に使用されている小数点以下の桁数によって異なります。- NPV 関数のページへのリンク