ICE1とは? わかりやすく解説

ICE 1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 03:53 UTC 版)

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ICE 1
ICE 1
基本情報
運用者 ドイツ鉄道
製造所 AEGABBヘンシェルクラウス=マッファイクルップシーメンス
製造年 1989年 - 1994年
製造数 60編成[1]
運用開始 1991年6月[2]
主要諸元
編成 14両編成(2M12T)
軌間 1,435 mm
電気方式 交流15kV 16.7Hz[2]
最高運転速度 280 km/h[2]
編成定員 703人[2]
自重 77.5 t (動力車)
50 - 55t (客車)
編成重量 849 t
編成長 358 m (付随車12両)
全長 20,560mm (動力車)
26,400mm (客車)
軸重 19.5 t[2]
主電動機出力 1,200 kW × 8基/編成
編成出力 9,600 kW[2]
制御方式 VVVFインバータ制御
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ICE 1は、ドイツ鉄道が運行する高速列車ICEの第一世代車両である。1991年6月より営業運転を開始した。

概要

両端に動力車を配し、その間に付随客車を組成する準動力集中方式を採用する[1]。1985年登場の試作車ICE(InterCityExpreimental、量産車登場後ICE Vと改称)により各種試験が行われ、1988年5月1日には当時の世界最高速度記録となる406.9km/hを樹立している[3][1]。量産車となるICE(Intercity-Express)は1989年から1994年の間に60編成が製造され、1991年6月よりハンブルク - ミュンヘン間で営業運転を開始した[3]

車両形式は編成両端の動力車が401形、中間付随車は一等車の801形、二等車の802形、サービスカーの803形、食堂車「ボードレストラン」の804形で構成される。

仕様

最高速度は高速新線で280km/h、在来線で200km/hとなる[4]。編成中の付随車は10両から14両を組み、付随車12両の場合の編成長は358mとなる[4]。編成は1等車が3両から4両、食堂車が1両、2等車が6両から7両である。1等車は2+1列の中央通路の開放客室と5人用コンパートメント3室、2等車は2+2列の中央通路の開放客室と6人用コンパートメント4室が設置された[4]。食堂車はボードレストラン(Bord Restaurant)と呼ばれ、中央に厨房、片側に24席のテーブル席、反対側にソファを置いたラウンジを設けている[4]

客車の車両長さは26.4m、幅は最大3,020mmとなっている[5]。車輪は一体圧延車輪を使用していたが、乗り心地と振動の問題解決を目的に弾性車輪へ交換されていた。しかし1998年のエシェデ事故の原因が弾性車輪の破損であると判明したため、ICE 1の車輪は一体圧延車輪に戻された[4]

動力車の電気機器は120形電気機関車をベースにしたものとなっている。制御方式はインバータ制御方式で、定格出力1,200kWの三相交流誘導電動機を1両につき4個搭載する。

電気方式は交流15kV 16.7Hzに対応しており、ドイツ国内に加えてスイスやオーストリアでの運転も可能となっている[4]

登場から約15年が経過した2005年より客車の改装工事が実施され[4]、座席の取替、定員増加、編成内容の変更などが行われている。

脚注

  1. ^ a b c 「ICE列車ファミリー」289頁
  2. ^ a b c d e f 『世界の高速列車II』176頁
  3. ^ a b 『世界の高速列車II』177頁
  4. ^ a b c d e f g 『世界の高速列車II』181頁
  5. ^ 「ICE列車ファミリー」291頁

参考文献

外部リンク


ICE 1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 14:58 UTC 版)

ICE」の記事における「ICE 1」の解説

1991年6月ICE運行開始合わせて投入され第一世代車両編成両端動力車配した動力集中方式採用しており、中間12両の客車組み込んだ14編成基本としている。動力車形式401形ドイツ国内主要都市間での運用加えてスイスオーストリアへの乗り入れ実施されている。

※この「ICE 1」の解説は、「ICE」の解説の一部です。
「ICE 1」を含む「ICE」の記事については、「ICE」の概要を参照ください。

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