D j = 1とは? わかりやすく解説

ホンダ・DJ・1

(D j = 1 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/04 16:05 UTC 版)

DJ・1(ディージェイわん)は、本田技研工業がかつて製造販売したオートバイのシリーズ商標である。

概要

1980年代半ばに製造販売されたアンダボーンフレーム排気量49 ccの空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、乾式多板シュー式クラッチを介したVベルト式無段変速機による動力伝達を行うスクーターであるが、販売ターゲットをユーザーの大半を占める若年層向けとしてスポーティー指向を高めて開発されたモデルである。またコンポーネンツの多くはタクトシリーズと共用する。

バリエーションの追加なども実施されたが、1988年のDJ・1RRを最後に生産終了となった。実質的な後継車はDJ・1RRと同時期に発売されたDio、及び翌1989年発売の

なお車名の由来については諸説混沌としたが[注 1]、本田技研工業では流行の音楽と陽気な早口で若者を魅き付けるディスクジョッキーDisc Jockey)のほか、突進を意味するDash、躍動を意味するJump。活気を意味するDynamic、高速感を意味するJetline、愉快を意味するJolleyなどに由来すると公表している[1]

黒い全身タイツを着て、禿頭で髭を生やし、サングラスをかけた黒人男性がコミカルに「カモーン!DJDJ!」と言うCMが話題となった。

車両解説

※本項ではモデル別に解説を行う。

DJ・1

型式名A-AF12。1985年3月27日、同年4月1日発売[2]

内径×行程 = 40.0×39.6(mm)[注 2]から最高出力5.2 PS / 6,500 rpm・最大トルク0.60 kg·m / 6,000 rpmのスペックを発揮するAF05E型エンジン[注 3]を搭載する[2]

サスペンションは、前輪がトレーリングリンク、後輪がユニットスイング、ブレーキは前後ともリーディングトレーディング、タイヤサイズは前後とも3.00-8とされた[2]

標準車のほかに、インナーボックスを装備するウイングスペシャルエディションを同年5月25日に発売[2]。標準販売価格は、標準車が109,000円、ウイングスペシャルエディションが119,000円[注 4]。年間販売目標は200,000台とされた[2]

1986年7月22日には以下のカラーリング追加を発表[5]

  • DJ・1 スペシャル(パールミルキーホワイト):同月23日発売
  • DJ・1 スペシャル(パールスプリングピンク):同年9月上旬発売

DJ・1R

DJ・1R F1 ウィニングスペシャル[注 5]
ホンダコレクションホール所蔵車

1986年3月11日発表、同月13日発売の追加モデル[6]。型式名は引き続きA-AF12とされたが、DJ・1からは以下の変更を実施[6]

  • 最高出力5.5 PS / 6,500 rpm・最大トルク0.63 kg·m / 6,000 rpmへ向上
  • 前後タイヤサイズを80/90-10へ変更

標準販売価格は129,000円[注 6]。年間販売目標は60,000台とされた[6]

1986年7月22日には以下の限定車を同月23日から2,000台限定で発売することが発表された[5]

  • ビバユーエディション:黒・白の水玉模様ならびにストライプを組合せた仕様 同月23日発売 標準販売価格129,000円[注 7]

1987年2月4日発表、同月5日発売で以下のマイナーチェンジを実施[7]

  • 最高出力6.0 PS / 6,500 rpm・最大トルク0.69 kg·m / 6,000 rpmへ向上

DJ・1L

1986年6月25日発表、同月26日発売[8]。型式名DF01。DJ・1Rをベースに搭載するエンジンの排気量を56 ccにアップさせた原付2種(小型自動二輪車)である。最高出力5.8 PS / 6,500 rpm・最大トルク0.68 kg·m / 6,000 rpmとしたほか、前後タイヤサイズは2.75-10、左バックミラーを標準装備する[8]。標準販売価格は139,000円[注 8]、年間販売目標は20,000台とされた[8]

DJ・1RR

1988年1月21日発表、同年2月1日発売[9]。型式名A-AF19。車名の読み方はディージェイワンダブルアールである[9]。DJ・1/1R/1Lを統合するフルモデルチェンジ車で以下の変更を実施[9]

  • 搭載エンジンを内径x行程=39.0×41.4(mm)[注 9]のAF18E型[注 10]へ変更
  • 最高出力6.8 PS / 7,000 rpm・最大トルク0.73 kg·m / 6,500 rpm
  • 前輪サスペンションをテレスコピックへ変更
  • 前輪ブレーキにフィンを追加し⌀95へ大径化
  • サイドカバー後部にエアダクトを新設

標準販売価格は139,000円[注 11]。年間販売目標は30,000台とされた[9]

脚注

注釈

  1. ^ 発売当初は『Dolphin Jump No.1』に由来するとされたほか、直前にライバルメーカーのヤマハ発動機が販売開始したジョグに対する打倒ジョグの略とも噂された。
  2. ^ 本数値はロードパルに搭載されたものと同じで[3]、同社の排気量49 ccファミリーバイク向け2ストロークエンジンとしては1973年に発表されたPM50型ノビオから踏襲されていたものである[4]
  3. ^ 車両型式AF05は日本国外向け輸出専用モデルSpreeである。(この国内版がAF06型イブ)
  4. ^ 北海道沖縄は3,000円高。一部離島は除く[2]
  5. ^ 1986年のフォーミュラ1ウィリアムズ・ホンダがコンストラクターズタチャンピオンとなったことを記念して限定発売されたモデル。
  6. ^ 北海道・沖縄は3,000円高。一部離島は除く[6]
  7. ^ 北海道・沖縄は3,000円高。一部離島は除く[5]
  8. ^ 北海道・沖縄・一部離島は除く[8]
  9. ^ 本数値はスーパーカブC50用前傾80°空冷4ストロークSOHC単気筒エンジンと同一である。
  10. ^ 元々はA-AF18型ディオ用に開発された。
  11. ^ 北海道・沖縄は3,000円高[9]

出典

関連項目

外部リンク


DJ・1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 02:05 UTC 版)

ホンダ・DJ・1」の記事における「DJ・1」の解説

型式名A-AF12。1985年3月27日同年4月1日発売内径×行程 = 40.0×39.6(mm)から最高出力5.2 PS / 6,500 rpm最大トルク0.60 kg·m / 6,000 rpmスペック発揮するAF05E型エンジン搭載するサスペンションは、前輪トレーリングリンク後輪ユニットスイングブレーキ前後ともリーディングトレーディング、タイヤサイズ前後とも3.00-8とされた。 標準車のほかに、インナーボックスを装備するウイングスペシャルエディションを同年5月25日発売標準販売価格は、標準車109,000円、ウイングスペシャルエディションが119,000円。年間販売目標200,000台とされた。 1986年7月22日には以下のカラーリング追加発表。 DJ・1 スペシャル(パールミルキーホワイト):同月23日発売 DJ・1 スペシャル(パールスプリングピンク):同年9月上旬発売

※この「DJ・1」の解説は、「ホンダ・DJ・1」の解説の一部です。
「DJ・1」を含む「ホンダ・DJ・1」の記事については、「ホンダ・DJ・1」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「D j = 1」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

D j = 1のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



D j = 1のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのホンダ・DJ・1 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのホンダ・DJ・1 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS