3.7 cm FlaK 36/37とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 3.7 cm FlaK 36/37の意味・解説 

3.7 cm FlaK 36/37

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/16 08:10 UTC 版)

3.7 cm FlaK 36/37
イタリア戦線におけるFlak37
種類 高射砲
原開発国 ドイツ国
運用史
配備期間 1936-1945
配備先 ドイツ国
関連戦争・紛争 第二次世界大戦
開発史
製造業者 ラインメタル
製造期間 1943
派生型 FlaK 18(原型)、FlaK 36、FlaK 37
諸元
重量 1,757kg(FlaK 18)、1,544kg(FlaK 36/37)
銃身 2.13m(84インチ) (L/57)
要員数 5

砲弾 37mm
口径 37mm/3.7cm(1.5インチ)
仰角 -7° - +90°
旋回角 360°
発射速度 実用80rpm、最大160rpm
初速 770–1,150 m/s (2,500–3,800 ft/s)
有効射程 2,000m
装填方式 6発入りクリップ
テンプレートを表示

3.7cm FlaK 36/37高射機関砲は、ナチス・ドイツラインメタル社が開発した37mm口径の高射砲。元は2 cm Flak 30を37mm口径に拡大した「3.7cm高射機関砲18型」である。この18型の移動には前後分割型の二軸式ハンガーが必要で、運用にはより大型の8.8cm FlaK18高射砲と同数の兵員が必要であり、1936年に2cm Flakvierling38に取って代わられる形で退役・生産中止となった。

その後、より軽量化され、2 cm高射機関砲同様の単軸式ハンガーで移動可能な36型がドイツ空軍高射砲部隊に配備され、さらに1943年からは優秀なゼンマイ動力のカール・ツァイス製照準器を搭載した37型が登場。2cm Flakvierling38とともに各地で防空に奮戦した。

水平射撃による対戦車戦闘にも使用され、徹甲弾により60°傾斜した100m先の36mmの、800m先の24mmの装甲を貫通することができた。戦車の装甲が加速度的に分厚くなっていった第二次世界大戦後期では、37mm程度ではさしたる効果は上がらなかったと思われる。それでも戦車に対抗するために先込め式の柄付き徹甲榴弾(ライフルグレネード同様、砲身先端に取り付けて空砲で発射する)も開発された。

大戦後半には、プレス加工を多用し生産性向上と軽量化を実現、ガス圧作動式に変更され発射速度を向上させた、新型3.7cm高射砲である3.7 cm FlaK 43が登場している。

3.7cm Flak M42U

3.7cmのFlak M42UはType VIIとType IXのUボートに搭載された海軍バージョンで砲座の形状が何種類かある。

LM 42Uマウント

最初に開発されたタイプで三人の操作員と四人の装填手で運用された。 [1]

LM 43Uマウント

UボートのU-1171、U-1305、U-1306に搭載された.[2]

DLM 42Uマウント

連装型のマウントでType VIIに搭載された。

日本軍での使用

昭和12年当時日本軍で使用されていた九八式二十粍高射機関砲八八式七糎野戦高射砲では射高上の隙間があるとして、ラインメタル社から本砲を購入し、試験の結果重量があるものの構造が簡単で威力があるとして、昭和16年に一式三十七粍高射機関砲として正式に採用されたが、昭和16年に行われたマレー作戦においてイギリス軍が使用していたボフォース40mm機関砲を鹵獲しより高性能なボフォース40mm機関砲をコピー生産(五式四十粍高射機関砲)することになったため本砲は生産中止となった。


詳細は「一式三十七粍高射機関砲」を参照

脚注

  1. ^ Miroslaw Skwiot 2010, German Naval Guns: 1939-1945. Seaforth. p 340
  2. ^ Miroslaw Skwiot 2010, German Naval Guns: 1939-1945. Seaforth. p 342

関連項目


「3.7 cm FlaK 36/37」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「3.7 cm FlaK 36/37」の関連用語

3.7 cm FlaK 36/37のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



3.7 cm FlaK 36/37のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの3.7 cm FlaK 36/37 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS