2020年9月場所前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 04:29 UTC 版)
2020年9月11日、日本相撲協会は協会作成の2019新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反する行動があったとして、16代時津風を9月場所中の謹慎とした。その間、時津風部屋は部屋付きの枝川が師匠代行として管理することとなった。 今後、相撲協会危機管理委員会・コンプライアンス委員会(青沼隆之委員長=元名古屋高検検事長)が聞き取り調査を行い、理事会で追って処分などが協議されるという。芝田山広報部長はこの時点では調査中として詳細に関する説明を控えたが、「例えば新弟子(スカウト)とかある。(判断に困れば)協会に相談してくださいと言っているんですが、安易な行動」「これだけ協会が感染予防の強化と言っているが、違反行動をとられることによって、感染してくる可能性はなきにしもあらずですよ。何らかの処分の対象になってくる」と話した。外出に関してはガイドライン上で取り決めがあり、本人も違反行為を認めたという。 相撲協会は9月場所を見据え、8月以降は感染予防の観点から2週間ごとに力士や親方の行動ガイドラインを作成していた。7月場所後の一時的な緩和を経て、8月中旬に「外食は第三者との接触を避ける」「ホテル、旅館の宿泊不可」などと規定し、再通達をしていた。関係者によると、不要不急の外出が禁止された8月31日以降に第三者を交えて他県を訪れゴルフをしていたことが発覚したという。 正式な処分が出るのは10月1日の協会理事会においてであり、部屋所属の正代の大関昇進が決まった場合の伝達式は9月30日となる。慶事であることも考慮して相撲協会は特例としてこの時の同席は認めることとした。ところが謹慎中の16代時津風が29日朝から吐き気を訴え急性膵炎と診断され、夜に内視鏡手術を受けたことから、正代の大関昇進伝達式には師匠代行の枝川と時津風部屋女将が出席することとなった。なお、急性膵炎に関して女将は「石が十二指腸まで動いて引っかかっていて、すい臓が炎症を起こしていました」と説明しており、16代時津風は「どうしても(昇進伝達式に)行きたい」と言っていたものの医師からは「(伝達式が行われる30日まで)放置していたら大変だった」とストップがかけられた。 10月1日の協会理事会で、委員から年寄への2階級降格処分となることが決定した。協会コンプライアンス委の調査によると、16代時津風は9月4日に友人に誘われて宮城県に旅行し、居酒屋で会食。この店が「3密」状態であったにも関わらず、マスク着用などの感染予防策を怠った。また翌5日はゴルフコンペに参加したあと、長崎県五島市に帰省するため福岡市に移動し8日まで滞在したという。感染リスクの高い行為が含まれており、部屋での感染蔓延や力士の休場・本場所開催が危ぶまれる可能性を指摘し、過去に2度の懲戒処分を受けていることからも降格処分が妥当と同委員会は八角理事長に答申していた。
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