2000年代から現在までの主な多国籍化が進んだ外国人犯罪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 16:28 UTC 版)
「外国人犯罪」の記事における「2000年代から現在までの主な多国籍化が進んだ外国人犯罪」の解説
日本社会も21世紀に突入すると、外国人犯罪の犯罪傾向に1990年代全般と比較した場合に変化が見受けられるようになった。犯罪内容は1990年代初頭から叫ばれるようになった地下銀行や、不法滞在を既成事実化して不法就労を目的とした偽装結婚の犯罪傾向が2000年代に入ると、より深化・巧妙化するようになった。外国人犯罪でも1990年代中期から叫ばれ始めた自動車の窃盗事件では、犯行後に直接に外国への不正輸出というプロセスから、2000年代に入ると自動車を窃盗した後に解体というプロセスを経てから、改造後に外国に不正輸出するようになった点である。 愛知県警察本部と岐阜県警察本部はナイジェリア人10人とカナダ人、日本人の合計12人を詐欺罪で摘発した。海外のナイジェリア人組織からデータなどを入手してクレジットカードを偽造。2009年まで3年間に電化製品を大量に騙し取って換金した。 千葉県警察本部と埼玉県警察本部は2007年11月までにナイジェリア人の男を合計14人を組織的犯罪処罰法違反罪などで摘発した。2005年ごろから日本人数人に多数の銀行口座を開設させて、西ヨーロッパ諸国やアメリカ合衆国、カナダで騙し取った金を入金した。日本国内で現金を引き出し続けて、西ヨーロッパ諸国やアメリカ合衆国、カナダに送金するマネーロンダリング(資金洗浄)を繰り返していた。 埼玉県警察本部と茨城県警察本部、栃木県警察本部は2008年10月までにパキスタン、英国、カメルーン、スリランカ、日本国籍の合計30人を窃盗罪で摘発した。2002年から2008年10月までに、パキスタン、英国、カメルーン、スリランカ、日本の様々な国籍を持つ犯罪者のグループは、首都圏で自動車や建設重機械など500件以上の窃盗を繰り返して、「ヤード」と呼ばれる自動車解体施設で解体して輸出していた。 2008年9月には偽の商談で誘い出され南アフリカを訪れた日本人がナイジェリア人と南アフリカ人の犯罪グループに拉致監禁され男性の務める会社に身代金を要求する事件が発生、身代金を要求するメールはアメリカから送信されていた。なお男性は2日後に救出、犯人7人が逮捕された。 警視庁と大阪府警察本部、宮城県警察本部と奈良県警察本部は中国人、フィリピン人と日本人のグループを詐欺罪で摘発した。1都2府11県の中国系のエステ (風俗店)などで「スキミング」と呼ばれる手口でクレジットカードのデータを盗み、これを元に偽造したクレジットカードで電化製品を騙し取り換金することを繰り返していた。2009年11月までに中国人、フィリピン人、日本人の合計42人を詐欺罪などで摘発した。
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