鯨種と食味とは? わかりやすく解説

鯨種と食味

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/02 15:49 UTC 版)

鯨肉」の記事における「鯨種と食味」の解説

鯨肉には種類ごとに様々な味わいがあると言われる。しばしば「鯨肉」として同一に扱われるが、クジラ生物学的にクジラ目属す多くの種の総称であることを考えると、マグロサバも同じ「サバ亜目」として同一に扱うのに近いと言える。もっとも美味不味判断個々人主観文化・環境などによるところが大きいので、以下に述べるのはあくまで一般論である(さらに部位ごとにも味は異なるが、これは後述の#鯨肉の名称参照)。 食味は、まず大きくハクジラマッコウクジラツチクジライルカ類など)」と「ヒゲクジラシロナガスクジラナガスクジライワシクジラミンククジラなど)」で異なる。これは食性根本的に異なる為である。更にそれぞれの種で生態異なりそれに伴い食味異なっている。 このうちハクジラ属すマッコウクジラは、日本では鯨油目的捕鯨が行われた地域食材として使われたことはあるものの、きわめて強いクセ持っていることから、基本的に食用には適さないとされる世界的にインドネシア一部などを除き、ほとんど食用はされない)。もっとも、日本では皮から鯨油絞った残りかすの「コロ」については食用習慣がある。なお、油脂成分ワックス・エステル)が消化しにくいので、油抜きをしないで一度大量に食する下痢起す可能性がある。同じ深海棲のツチクジラ油脂機械油として利用され過剰摂取では下痢起こす可能性がある。 また、同じくハクジラ属すツチクジライルカ類も、マッコウクジラほどではないが総じてクセ強く地域個人により嗜好強く分かれるとされる例えば、和歌山県太地では、主たる捕獲対象種はヒゲクジラ類だったがハクジラ類ゴンドウクジラ伝統的に食用として好まれてきた。古くからツチクジラ漁で知られる千葉県外房地域では、基本的に血抜き」をせず「血を味わう」と表現されたりもするものであり、あえてクセ強さ強調されている。また沖縄においても血と共に肉を炒めるといった積極的に血を利用する料理もある。 これに対してヒゲクジラ属す鯨類の肉は、ハクジラ類よりは味のクセ少なく牛肉などに近い食味であるとされる赤身については特に馬肉に近いとの評があり、実際に馬肉鯨肉詐称して販売していた例が報告されている。ただしヒゲクジラ類中でも種によってかなりの差がある。例えば、現在最も多く流通するミンククジラは、肉の繊維細やかであると評される一方小型種であり、相対的に脂肪乗り少なく尾身などの珍重部位もあまり採れない。ナガスミンク中間ぐらいのイワシクジラニタリクジラ江戸時代から食用にも供されてきた種類で、鯨肉生産効率が高い。大型ナガスクジラ尾の身さえずりは、脂の乗り良く高級品として扱われる1992年頃には商業捕鯨をしていた時代在庫の肉も少なくなり価格高騰上質赤身キロ1万円、「尾の身」はキロ45000円にもなった。調査捕鯨入荷したのは小型ミンククジラだけであった

※この「鯨種と食味」の解説は、「鯨肉」の解説の一部です。
「鯨種と食味」を含む「鯨肉」の記事については、「鯨肉」の概要を参照ください。

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