鯨種による差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/06 09:55 UTC 版)
すべてのヒゲクジラ亜目に備わった器官であるが、種類によって餌生物が異なるのにあわせて、鯨ひげの形状も異なっている。カイアシ類のような小型のプランクトンを食べることが多いセミクジラ科のセミクジラやホッキョククジラは、2メートルを超える最も長い鯨ひげを持つ。繊維は非常に細い。これに対して、プランクトンでもネクトンに近い性質のオキアミや稀に小魚を食べるナガスクジラ科のシロナガスクジラなどでは、鯨ひげはあまり長くなく、繊維は太い傾向がある。特に、サンマなどの比較的大型の魚まで食べるニタリクジラやミンククジラなどは繊維が太く丈夫である。ヨコエビやナマコやカニなどのベントス(底生動物)を捕食するコククジラ科では、鯨ひげは短く硬い。
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