魚類のパラコロ病菌とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 生物 > 菌類 > > 魚類のパラコロ病菌の意味・解説 

魚類のパラコロ病菌 [Edwardsiella tarda]

 パラコロ病静岡県下で養殖ウナギ病気としてかなり古くから知られ、"ちょうまん"とよばれていた。最初日本ウナギ(ひれ)赤病の原因菌として、2種細菌報告されたが、その後1種別項鰭赤病であり、ほかの1種がこの魚病原因菌であることが判り当時パラコロバクトラム・アンギュリモルチフェラム(Paracolobactrum anguillimortiferum)とされたことに由来してこの病名となった近年ウナギハウス養殖盛んになり、高水温下で発生してその被害絶えない
その症状(ひれ)や腹部発赤がでて、おもに腸、腎臓あるいは肝臓冒され、とくに肛門その周辺がひどく発赤して腫れ、強い悪臭をだすことが特徴である。ウナギのほかにはテラピアボラヒラメなどにも同じよう病気知られているので、これらをまとめてエドワードジエラ敗血症ともよばれている。
この魚病予防対策として、ワクチン浸漬法が有効であるとされているが実用化されていないまた、抗生物質(クロラムフェニコールテトラサイクリン)による治療は有効であるが、近年これらの薬剤耐性菌出現問題になっている
パラコロ病水辺棲息する哺乳類鳥類爬虫類両生類などに常在する腸内細菌1種条件性病原菌であるが、まれにヒト家畜からも分離されときにはヒト日和見感染もするので、人魚共通病原菌であるとも考えられる。この細菌グラム陰性通性嫌気性で、細胞周辺にある鞭毛運動する桿菌(0.5-1×1-3μm)である。その発育条件は15-42、pH5.5-9.0、塩分0-4%と幅が広い。また、この細菌タンパク質脂質デンプンなどを分解しないが、特定の条件下ではウマ赤血球溶解(溶血)する。現在、この細菌産生する溶血毒素致死毒素皮膚壊死毒素などが病原性関係する考えられている。また、この細菌シデロフォア(鉄イオン反応する物質)も研究されている。なお、アメリカで分離されアメリカナマズのエドワードジラ症はエドワードジエラ・イクタルリ(Edwardsiella ictaluri)である。




魚類のパラコロ病菌と同じ種類の言葉

このページでは「微生物の用語解説」から魚類のパラコロ病菌を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から魚類のパラコロ病菌を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から魚類のパラコロ病菌を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

魚類のパラコロ病菌のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



魚類のパラコロ病菌のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
微生物管理機構微生物管理機構
Microbes Control Organization Ver 1.0 (C)1999-2024 Fumiaki Taguchi

©2024 GRAS Group, Inc.RSS