魚類のノカルジア症菌とは? わかりやすく解説

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魚類のノカルジア症菌 [Nocardia seriolae (Nocardia kampachi)]

 魚類ノカルジア症日本では養殖ブリカンパチにしばしば発生し、とくに治療困難な魚病として重要である。最初アルゼンチンネオンテトラ発生しその後北アメリカヨーロッパでニジマスにも発生した日本では1967年三重県養殖ブリ初め発生して以来四国九州をはじめ各地養殖ブリ被害もたらしている。年齢に関係なく発生し水温上昇する7月から2月まで続くが、9月から10月にかけて最も多く発生する
症状躯幹部皮下組織筋肉多数膿瘍結節ができるタイプと、(えら)に多数結節ができるタイプ大きく分けられる躯幹タイプでは躯幹部尾部表皮皮下大きな病巣特徴的に現れ内臓にも結節みられる治療法としては原因菌自体クロラムフェニコールなどの抗生物質阻害されるので有効ではあるが、体内では効果がでにくい。予防法実験的にワクチンが有効とされているが実用化されていない
原因菌として最初にネオンテトラからノカルジア・アステロイデス(N.asteroides)が分離されその後ニジマスからも同一分離された。この細菌ヒトや動物ノカルジア症をおこす。日本では養殖ブリノカルジア症原因菌として当初ノカルジア・カンパチ(Noc.kampachi)と命名されたが、その後ブリ由来病原菌新たにノカルジア・セリオラエ(Noc.seriolae)と命名され国際的な細菌鑑別・分類書(1994年)に記載されている。
ノカルジア症偏性病原菌類似しグラム陽性、弱抗酸性運動しない分枝した糸状である。放線菌似た気菌糸をもち、発育25-28,pH6.5-7.0,塩分0-1.0%が最適で、淡黄色ないし橙黄色の疣(いぼ)状の集落をつくる。また、長期間わたって培養する細胞長短桿状球状に変わる。なお、ノカルジア・セリオラエとノカルジア・カンパチとの違いについては明かにされていない




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