魚類の細菌性腎臓病菌とは? わかりやすく解説

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魚類の細菌性腎臓病菌 [Renibacterium salmoninarum]

 細菌性腎臓病1930年代イギリスアメリカで発見されサケ科魚類特有の細菌性魚病として注目されている。この魚病北アメリカヨーロッパ広く分布しているが、日本では北海道マスノスケヒメマスなどで確認されたのが最初で、その後本州各地サケ・マス養殖場発生して問題になっている。とくに水温が低い(10前後)春先秋に上記魚種のほかにヤマメカラフトマスニジマスギンザケサケなどに被害がでている。
症状が進むと腹部膨満して体色黒くなるほか、眼球周り出血した眼球飛びでる。内臓では腎臓ときに肝臓脾臓白点生じて肥大し病巣部には無数の病原菌増殖して組織壊死(えし)して崩壊するまた、血液著しく変化する。この魚病感染経路としては、汚染された卵が疑われているがまだ適切な予防法がない。また、サルファ剤抗生物質(エリスロマイシンなどのマクロライド群)が有効ではあるが、この病気慢性的であること、病原菌細胞内寄生すること、潜伏期長く病気発見時にはすでに多数感染していることなどから、この魚病治療困難にしている。
原因菌偏性病原菌とされ、グラム陽性好気性の運動しない桿菌(0.3-1.0×1.0-1.5μm)である。多くは双桿状で、発育温度15-18最適であるが、特定の培地でもその発育に1ケ月もかかり、現在のところ、魚病細菌の中で最も培養困難な細菌である。なお、レニバクテリウム属はこの細菌与えられ新しい属である。サケ科魚類から分離されは共通の抗原をもっている。病原因子としては致死毒素研究されている。




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