騙し不正を行う者(チーター)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:11 UTC 版)
「DEATHTOPIA」の記事における「騙し不正を行う者(チーター)」の解説
人間社会に紛れて年間3500件以上の凶悪犯罪のうち何割かを企て、凄惨な手段を用いて快楽殺人を行う、「ヤツら」ことシリアルキラーの総称。カレンのように当初から本名が判明している者以外は、リッパーやフェイスのようにコードネームで呼称される。外見は常人と同じために見分けがつかないが、結衣たち3人には霊感のように感知されるうえ、コウには異能の力が首から上へ黒い影のように形象化される「ノイズ」や、それに奇妙な眼が浮かぶといった視覚(九重曰く「先祖返りで得たパワーのビジョン」)で感知される。しかし、結衣たち3人の能力は周囲の状況に気を散らされることで、コウの能力はガラスを介することでそれぞれ感知できなくなるという弱点を持つため、「チーター」が圧倒的に不利というわけではない。 正体は、人間が進化の過程で失ったとされる強大な異能の力(カレンの場合は断定でこそないものの、腕力がチンパンジーに、治癒力がナマコにそれぞれ比喩された)を先祖返りで得て、狂暴化した(九重曰く「人であって人じゃない」)者たち。作中世界の1990年に、アメリカで20人以上を殺害した殺人鬼・ハワード・ダニングの犯行現場に残された毛髪を、当時の最新技術だったDNA鑑定にかけて逮捕に至ったことをきっかけとして、存在が確認された。常人とはわずかに異なる塩基配列を持っており、「チーター」と化す者の体内にはそれが因子として潜んでいる。また、発達した人間社会のネットワークを介し、同志たちが連携しながら暗躍している。ただし、因子所持者の全員が必ずしも先祖返りや狂暴化を起こすわけではなく、常人と同じ状態のままで特定の対象への執念だけが「ノイズ」へ形象化し、コウに感知される者も存在する。そういった理由から、「チーター」の存在は世間のパニックを防ぐためにも6係に隠蔽されている。しかし、鈴音と響の場合は自分たちの犯行をインターネットで公開したため、想定外の行動を取られた九重をはじめ6係の関係者たちは激怒することとなった。 6係は当初、カレンやリッパーのような本来の身体能力を先祖返りで凌駕する異能の力を得た者のことを「チーター」と見なしていたが、UDの存在が確認されてからは彼をはじめ捜査初期におけるトオルやピカソのような、先祖返りに該当するかもまだ不明な者(いわゆる超能力者と見なされる者)のことも「チーター」に分類している。また、カレンやユリエのように早くから能力に覚醒している先天的な者と、香炉姉弟やピカソのように何かしらの要因をきっかけとして途中から能力に覚醒する後天的な者の2種に分類されることも、研究が進むにつれて判明している。なお、トオルの能力についてはUDに「植え付けられた」ものであることがトオルの台詞で明かされているうえ、蒔絵のように複数の能力が同時に覚醒する例もあることがUDの台詞で明かされている。 なお、6係に「チーター」と認定される基準は以下の3つ。 3人以上の殺人。 異常な殺し方。 人間には実現不可能な犯行。 しかし、上記の経緯は6係と同じくUDにとって蒔絵を救う計画の一端に過ぎず、彼がそのためだけに組織したことが、慶東大学の研究棟で明かされている。その後、秋人の存在が判明した際には、未知のウイルスによる進化を遂げた人間が「チーター」であることが、ウイルス進化説の例を挙げながら明かされている。また、作中の現代社会の政界・財界・国家権力に潜伏する「チーター」は、クーデターに備えて秋人に育てられた(ウイルスに感染して発現した「チーター」の能力を、喜んで受け入れた)者たちである模様。
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