馬見原家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/18 09:31 UTC 版)
馬見原 光毅(まみはら こうき) 警視庁の刑事で階級は警部補。物語の開始時点で間もなく54歳を迎える。一連の無理心中とされる殺人事件を追う。仕事に対しては熱心だが、厳しく育てていた長男・勲男を失って以来、自分の家庭は崩壊の状態にある。一方で冬島親子に対し親身に助けの手を差し伸べる。佐和子の治療のために仕事をセーブしているが、かつては有能な刑事として将来を嘱望されており、警察や検察でキャリアを積んだ者たちに対しさまざまな「貸し」を作っていてそれを方針外の捜査に利用している。その反面、暴力団に対し捜査情報を流す違法行為をして裏金を手に入れ、冬島親子の保護や、折り合いの悪い娘・真弓のためにそれを貯金し続けている。 馬見原 佐和子(まみはら さわこ) 光毅の妻。50代だが、浴衣姿が似合い、その年代に見えないほどの美しい女性。馬見原の上司の娘で、結婚後勲男と真弓を儲けるが、勲男の死と姑の介護、家庭を顧みない夫との関係などに疲れ果てて精神を病む。自殺未遂を起こしたり、仕事に忙殺されて馬見原が薬の管理を怠ったため2度に渡り入院する。寛解を経て退院したときには、服装も考え方も明るく前向きになり、自宅に病院で知り合った患者たちが退院後に集まれるスペースを設けることを計画する。冬島親子と馬見原の関係に気付き動揺するが、四国での巡礼者への「お接待」を経験したことを経て、精神的自立のために離婚を申し出る。たびたび薬を飲み忘れることがあり、馬見原との関係の軋みから大量の薬をまとめて飲み、死んだ勲男の生まれ変わりを妊娠する妄想にかられるが、3度目の入院を経て生き方を見つめ直し、退院後も馬見原と暮らしながら自宅を改築し念願のスペースを作る。 馬見原 勲男(まみはら いさお) 長男(第1子)。馬見原は彼の父に対する反発を込めて厳しく育て、優等生で理想の息子と自負していたが、16歳の時、友人たちと酒を飲み、嫌われていた教師のバイクを勝手に乗り回し、大型トラックの前に飛び込んで亡くなる。その時の様子から自殺が疑われた。 石倉 真弓(いしくら まゆみ) 長女(第2子)。物語の開始時点ではすでに石倉鉄哉と家庭を持ち、母親になっている。兄の死以来、家庭を顧みない馬見原の態度を責め、非行に走る。息苦しく育てられていた勲男の死は自殺であると考えている。暴走族と付き合い、対立するグループの少年を正当防衛的形ではあるが刺して怪我をさせ少年院に送られる。その後更生し、暴走族時代から交際している石倉と結婚し娘の碧子(みどりこ)を授かる。母となって以来、昔の事件の被害者側が碧子に対し復讐をするかも知れないと心配し、神経質になっている。游子は非行時代の担当者で、更生後も連絡を取り合う仲である。 石倉 鉄哉(いしくら てつや) 真弓の夫。真弓と同じ暴走族のメンバーだったが、更生して以降家業の花屋を継いでいる。働き者で、家事や育児も積極的に手伝い、真弓に対しても決して手を上げることがない。舅の馬見原に対しては負い目を持ち、髪を染め戻して挨拶をしようとするもののうまくいかなかったが、徘徊していた佐和子を助け、馬見原に頭を下げられる。
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