電磁誘導加熱とは? わかりやすく解説

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でんじゆうどう‐かねつ〔デンジイウダウ‐〕【電磁誘導加熱】

読み方:でんじゆうどうかねつ

誘導加熱


誘導加熱

(電磁誘導加熱 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 20:05 UTC 版)

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誘導加熱(ゆうどうかねつ、英語: induction heating[1]IH)は、電磁誘導原理を利用して、金属などを加熱することである。

これを利用した調理器具を電磁調理器(IH調理器)という。

原理

導線交流電流を流すと、その周囲には向き及び強度が変化する磁界が発生する。発生した磁界の中に金属を置くと、電磁誘導により電流が流れる。金属には電気抵抗があるため、電力=電流2×抵抗ジュール熱が発生し、金属は発熱する。調理などで金属を加熱したい場合に有効だが、変圧器のコアなどに誘導加熱が生じた場合は損失(ヒステリシス損)となる。効率を上げるため、磁界を発生させるための導線はコイル状にするのが一般的である。

通常の誘導加熱[疑問点]ではコイルの真中に金属を置くが、IH調理器の場合は構造上コイルの上に金属が置かれる(上図参照)。

誘導加熱の応用

一般家庭での応用

産業界での応用

以下の領域で利用され、作業員について就労制限や特殊健康診断の対象でもなく、電磁波に起因する安全性については問題ないとされている。

  • 溶接 - 高周波誘導溶接(高周波誘導圧接)で使われる
  • 溶解
  • 焼きばめ - シャフトにリング状の物を強固にはめ込む際リングを短時間で全体を高温に加熱させシャフトへはめる
  • 焼入れ - 高周波焼入れで使われる
  • はんだ付け
  • 誘導加熱ろう付け
  • 合成樹脂製建物防水シートの機械固定工法
  • 電子管等のゲッタの形成

マイクロ波加熱との違い

電子レンジの原理であるマイクロ波加熱は、電磁波を利用して誘電体である不導体(水など)を加熱するもので、誘導加熱とは原理が異なる。

脚注

  1. ^ 文部省日本物理学会編『学術用語集 物理学編』培風館、1990年。ISBN 4-563-02195-4

関連項目


電磁誘導加熱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 14:40 UTC 版)

電磁誘導」の記事における「電磁誘導加熱」の解説

詳細は「誘導加熱」を参照 コイルに強い電流を流すと、強力な磁場発生するこの上電気通しやすい鉄ステンレスといった金属を置くと、電磁誘導により渦電流発生し抵抗より金属が発熱する。 この原理を電磁誘導加熱(IH)といい、ベアリングなど部材加熱するため、産業用途日本より早く欧米普及し始めた日本でも上記産業用途普及したが、家庭用ではIHクッキングヒーターを代表とする電磁調理器がある。 IH調理器場合基本的にステンレスといった磁石吸い付く性質のある金属でないと使用できなかったが、最新ものでは周波数電流流れ方を工夫することによって、アルミニウムなど金属であれば使えるものもある。ただし、鍋の底は平滑なものでなければならず、鉄製でも中華鍋のような底の丸いものは渦電流発生しにくいので使えないため、鍋を購入する際は十分検討する必要があるまた、IHクッキングヒーター作動中は強い電磁波発生しているため、心臓ペースメーカー入れている場合誤動作起す可能性があり、導入に際して医師相談する必要もあるとされる骨折等により体内への医療金属素材使用している場合にも相談する必要がある

※この「電磁誘導加熱」の解説は、「電磁誘導」の解説の一部です。
「電磁誘導加熱」を含む「電磁誘導」の記事については、「電磁誘導」の概要を参照ください。

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