隷書とは? わかりやすく解説

れい‐しょ【隷書】

読み方:れいしょ

漢字書体の一。秦の程邈(ていばく)が小篆(しょうてん)を簡略化して作ったものといわれる。漢代装飾的になり、後世、これを八分(はっぷん)または漢隷それ以前のものを古隷といって区別した。現在は一般に八分をさす。→八分


隷書体

(隷書 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 02:53 UTC 版)

隷書体(れいしょたい)は、漢字書体のひとつ。八分隷八分分書とも呼ばれる。古文に対して今文と呼ばれる。画像は『西嶽華山廟碑』(拓本、部分)。


  1. ^ 石川九楊 『説き語り中国書史』(初版)新潮社、2012年、34頁。ISBN 9784106037085 
  2. ^ 「今の所謂楷書は古人が隷書と謂ったものなり」葉昌熾 1976『語石』 第八章


「隷書体」の続きの解説一覧

隷書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 07:25 UTC 版)

中国の書論」の記事における「隷書」の解説

古隷創始者:「邈、字は元岑(げんしん)、始めて衙県(がけん)の獄吏為るも、罪を始皇に得て雲陽に幽繋さる。獄中に覃思すること十年大小篆の方円益して、隷書三千字を為り、之を奏す。始皇之を善しとし、用いて御史為す。」(程邈が隷書(古隷)をつくった記しているが伝説とされている)…『書断』 「開通褒斜道刻石は、隷の古なり。」(この刻石古隷称している)…『芸概』 八分創始者:「上谷の王次仲、後漢の人。八分法を作る。」(八分創始者を王次仲としている)…『古来能書人名八分創始者:「按八分者,秦羽人上谷王次仲所作也。」(八分は王次仲が作った)…『書断』 「隷書なる者は、篆の捷(しょう、はやいの意)なり。」(隷書は篆書の速書きから生まれた)…『四体書勢』 「秦は既に篆を用うるも、秦事繁多にして、篆字成り難し。即ち隷人をして書を佐へ令(し)め、隷字曰う。漢は因りて之を行い独り府・印璽(いんじ)・幡信・題署のみ篆を用う。」(隷書の名は下級役人呼称由来する漢代では特別な用途以外は隷書が用いられていた)…『四体書勢』 「霊帝の書を好むに至り時に能くする多く而して師宜官を最と為す。」(後漢霊帝時代は隷書の爛熟期で、その時名人師宜官である)…『四体書勢』

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隷書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/21 14:35 UTC 版)

松本芳翠」の記事における「隷書」の解説

いわゆる八分ではなく古隷土台にした独創性溢れ洒脱な書風魅力的な書風だが、隷書の学書出来ていないと単なるデザイン隷書」に陥ってしまう危険性がある。

※この「隷書」の解説は、「松本芳翠」の解説の一部です。
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隷書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 16:24 UTC 版)

中国の書道史」の記事における「隷書」の解説

漢字書体初め示した説文解字』の序文に、秦の書体として8体が記され最後に隷書体取り上げているが、隷書は漢代ものとする異論があった。しかし、1975年始皇帝時代雲夢秦簡という竹簡発掘されて、この時代に隷書の原形ができ上がっていたことが証明された。隷書は秦の正体でなかったため、永久に残る金石や碑刻には使用されなかったのである。 秦は大帝国であったために公文書膨大な量に及んだ考えられるが、始皇帝制定した正体小篆は、字形美しいが書写時間がかかり実用には不便であった。ここに円から方へ、曲線から直線へと省略整理され書写便利な新書体が生まれた。これが隷書であるが、最初に現れた隷書を古隷と呼ぶ。古隷次に出現するのが、今日一般に隷書と呼ばれている八分である。 後漢の王次仲が小篆古隷改変して八分作ったと書論にある(中国の書論#八分創始者参照)が、新資料発掘により前漢時代八分筆跡発見されて王次仲の伝説は完全に否定されている。

※この「隷書」の解説は、「中国の書道史」の解説の一部です。
「隷書」を含む「中国の書道史」の記事については、「中国の書道史」の概要を参照ください。

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