開発略年表
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 10:11 UTC 版)
2011年度より第4期中期計画(2018 - 22年度)中の試験機打ち上げを目標として研究が進められ、2014年のミッション定義審査(MDR)により準備段階(プリプロジェクト)である概念設計が開始され、2015年のシステム定義審査(SDR)により実行段階(プロジェクト)である基本設計(開発フェーズ)が開始された。 2012年 5月10日 JAXAの理事長立川敬二は、新型基幹ロケットを2018年から2022年までに打ち上げたいと語り、実用化に向け開発への強い意欲を示した。 12月13日、文部科学省科学技術・学術審議会の研究計画・評価分科会宇宙開発利用部会が本機を開発する方針を決定した。開発に当たっては、管制施設の簡略化などにより新型基幹ロケットの打ち上げコストをH-IIAロケットと比べて半減させることを目指すとした。この方策の取りまとめでは、ロケット開発の技術基盤・産業基盤の継承が困難となりつつある状況と、その結果として将来的にロケットの新規開発や既存ロケットの円滑な運用が困難になる恐れについても触れられている。 2013年 5月28日、内閣府宇宙政策委員会の宇宙輸送システム部会の第6回会合で、2014年度に新型基幹ロケットの開発を始めることを決定した。 5月30日、宇宙政策委員会第15回会合で、この宇宙輸送システム部会の決定が了承され、新型基幹ロケットの開発の方針が決定した。 6月4日、平成26年度宇宙開発利用に関する戦略的予算配分方針(経費の見積り方針)(平成25年6月4日 内閣府特命担当大臣(宇宙政策)から関係閣僚に対して通知)において、新型基幹ロケットの開発着手を決定した。 9月4日、第12回宇宙開発利用部会において液体水素(LH2)、ケロシン、メタン、固体の中からコアロケットの燃料に液体水素を選定したことを報告した。 2014年 1月、JAXAでミッション定義審査(MDR)を実施。 3月25日、三菱重工業が開発主体に選定された。新型ロケット機体の設計・開発段階から民間企業が中心的役割を担うのは初めてとなる。 2015年 4月9日、文部科学省科学技術・学術審議会の 研究計画・評価分科会宇宙開発利用部会でシステム定義審査(SDR)の結果を報告し了承された。 4月23日、内閣府宇宙政策委員会の宇宙産業・科学技術基盤部会で概念設計フェーズから基本設計フェーズ(開発フェーズ)への移行が了承された。 7月2日、文部科学省科学技術・学術審議会の 研究計画・評価分科会宇宙開発利用部会で「H3ロケット」という正式名称と第2段エンジン1基の形態が了承された。 2016年 4月、JAXAでロケット総合システム基本設計審査(PDR)を実施し、詳細設計フェーズへの移行は可能と判断した。 2017年 12月、JAXAでロケット総合システム詳細設計審査(CDR)を実施し、製作・試験フェーズへの移行は可能と判断した。 2019年 MHI田代試験場にてLE-9エンジン2基クラスタ構成による第1段厚肉タンクステージ燃焼試験(BFT)を1月18日から4月12日までに4回実施。 MHI田代試験場にてLE-9エンジン3基クラスタ構成による第1段厚肉タンクステージ燃焼試験(BFT)を10月17日から翌年2月13日までに4回実施。 2020年 9月、JAXAがLE-9エンジンの技術的課題により同年度中の初打ち上げの予定を2021年度へ延期することを発表。 2021年 極低温点検を3月17日、18日に種子島宇宙センターにおいて実施。 2022年 1月、JAXAがLE-9エンジンの技術的課題により2021年度中の初打ち上げの予定を2022年度以降に再延期することを発表。
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