開発環境・クリスタルツールズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 07:56 UTC 版)
「ファイナルファンタジーXIII」の記事における「開発環境・クリスタルツールズ」の解説
高騰するゲーム開発環境を緩和するため、『FFXIII』以降の内制ソフトに共通運用されるとされた開発ツール。正式には「Crystal Tools」。当初は「PC」、「PS3」、「Xbox360」、「Wii」に対応。その後、後述の『DQX』向けに「Wii U」「PS4」「Nintendo Switch」にも対応した。 制作中のゲーム内容を常にハード実機でプレビューできる事で作業効率を向上させる。各種シーンを構築する独自ツール群、ゲーム中のグラフィックオブジェクトを作成するMaya・XSI・Photoshopのプラグイン、これらを結ぶコミュニケーションサーバ「GRAPE2」、そして「GRAPE2」に接続された実機で構成されている。このルーツは『ファイナルファンタジータクティクス』にあるという。本ツールの開発がこれまでスクウェア・エニックス内制部門にはなかった、専任者で構成される「研究開発部」の立ち上げにまでつながったとのこと。 2006年の発表当時はPS3ゲームソフトに共通して使用される「ホワイトエンジン」と呼ばれていたが、2007年末に完成した時点で「開発の手間を省く共通エンジン」から「開発環境を整えるツール」に変わっていた。 本ツールを使用して開発されたのは本作、『FFXIII-2』、『DQX』、『LRFFXIII』、旧『FFXIV』、そして『FFヴェルサスXIII』(後の『FFXV』)。開発基盤は共通だが、それぞれのタイトルで独自にカスタマイズして使用していた模様。将来的には外部ライセンスも検討に値するとは考えていたようだが、(2008年現在での)現状はドキュメントの整備が終わっていないので当分はできない相談とのことであった。 スクウェア・エニックス内製ソフトウェアの新規タイトル開発は、後継のLuminous Studio(現Luminous Engine)に移管されている。旧『FFXIV』はローンチのつまづきで2012年11月をもってサービスを終了しプログラムは破棄され、完全独自エンジンで構築された2013年8月発売の新生版へ移管された。そして『FFヴェルサスXIII』もPS3でリリースされることなく破棄され、DirectX11で構築され、PS4・XBOX One向けにポーティングされる形式で開発される『FFXV』としてリリースされることとなった。よってクリスタルツールズを使用して開発され適切なリリースにこぎつけた作品は、本作、『FFXIII-2』、『DQX』、そして『LRFFXIII』のみである。
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