独自エンジン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 20:22 UTC 版)
NetscapeやInternet Explorerを始めとした多くのブラウザは、初期にNCSA Mosaicを受け継ぐ形で開発されたのに対し、Operaは最初のリリースから独自に開発されてきた。このためNetscape/Mozilla、Internet Explorerに続く「第3のブラウザ」と呼ばれることがある。 後述するように、Acid2への合格などW3Cの勧告に準拠するよう努力した製品であるが、同時に他製品との互換性に配慮している部分も多い。例えば、Internet Explorerに特化して記述されたサイトにも、限定的にではあるものの対応できるようになっている(ActiveXやVBScriptなどには非対応)。 また、ウェブスタンダードプロジェクトが作成したAcid2をVer.9β版のWindows版Weekly buildで2006年3月10日にクリアしている。バージョン9.5(開発コードネーム:Kestrel)ではレンダリングエンジンを大幅に改良し、CSS3やSVGのサポートの向上、ECMAScript4準拠の新しいJavaScriptエンジンを搭載して、標準勧告に準拠していないWebページも適切に表示しつつ、全体の動作スピードの高速化を図った。さらにその後のバージョン10(開発コードネーム:Peregrine)ではAcid3テストをクリアし、さらなる機能追加や改善をした。 メジャーバージョンアップのたびにウェブ標準やInternet Explorerとの互換性を向上させているが、ウェブサイト側でユーザーエージェントなどを判別してメジャーなブラウザのみに対象を絞っていることが原因で、表示に問題が出たり正常に機能しない場合がある。Operaはユーザーエージェントの偽装が可能だが完全に対処できるわけではない。 なお、表示できる文字種に関して、追加面における制限があり、Windows 7でのバージョン12.02(2012年9月現在)日本語版を例に挙げると、デフォルトの環境ではJIS X 0213に当てはまる部分は正常に表示できるものの対応フォントの指定が効かず、したがってデフォルトで表示できない追加面の文字を表示させることができなくなっている。 Opera Software ASAは、2013年2月13日に、今後はレンダリングエンジンとしてのPrestoの開発とOpera Browserでの使用を終了し、今後のリリースにおいてはOpera Browserで使用するレンダリングエンジンをWebKitに変更すると発表した。しかし、同年4月にGoogleが同じWebKitを採用しているChromiumのレンダリングエンジンをBlinkに変更することを表明するとOperaもこれに追随すると表明した。
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