金朝との戦いとは? わかりやすく解説

金朝との戦い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/29 20:28 UTC 版)

アンチュル」の記事における「金朝との戦い」の解説

1229年チンギス・カン三男オゴデイ即位すると、オゴデイ即位尽力したチャガタイは「皇兄」として厚遇されアンチュルもまた元帥地位授けられた。西夏攻略後、その旧領チンギス・カン諸子分割相続され、ジョチ家敦煌沙州一帯を、チャガタイ家刪丹山丹州一帯を、オゴデイ家西涼一帯領地として得たアンチュル1228年にこの新領土刪丹派遣されたが、この年モンゴル帝国辺境各地タンマチ派遣された年でもあり、アンチュル派遣もその一環であった考えられている。また、同年には敦煌から玉門関に至る地のジャムチ駅伝設置行っている。 1231年辛卯)にはオゴデイ金朝親征呼応して陝西方面鳳翔包囲加わりアンチュル投石によって攻城阻む金軍対し決死隊選抜し城壁上り金将劉興哥を討って城を陥落させた。鳳翔陥落後は西和州に侵攻したが、ここは宋将強俊が数万軍勢擁する防備整ったであった。そこでアンチュル死士選抜して丈平を挑発させ、これに怒った強俊が城を出た所で伏兵に城を攻撃させ、遂に西和州を下したその後余勢をかって平涼慶陽邠州原州寧州攻略したが、その後涇州は後に再度背いたため、アンチュル配下武将たちは城民を皆殺しにするよう主張したが、アンチュルそのような意見抑えて首魁のみを訣するよう指示したという。アンチュル軍が原州帰還するモンゴル降った民が老人子供捨てて夜半逃亡したため、アンチュル部下たちは「これはモンゴル対す反乱である。残された者たちを処刑しその他の住民への警告すべさである」と主張した。しかし、アンチュルは「逃れた者たち我等モンゴル高原に連れて行かれるのを恐れたであろう」と述べ逃れた者たち使者派遣して汝らがもしこのまま逃れるならば軍法によって家族は残らず処刑とされるだろう。汝らがもし戻れば処罰はない。(我等のもとにもう一度起算するならば、)翌年牛や酒を用意して我が軍出迎えよ」と論したため逃れた民も戻ってきたという。また、豪民の陳苟が数千人を集めて新寨諸洞に立て籠もった時も、火をつけて皆殺しにすべきとする配下意見抑えて使者派遣し戦わずして投降させることに成功している。 1234年甲午)に哀宗死によって金朝滅亡すると、アンチュル鳳翔一帯抵抗続ける金の将軍郭斌の討伐命じられ会州立てこもる郭斌を包囲した食料尽きた郭斌は城より逃れようとしたが、城門にてこれを待ち構えていたアンチュル軍と乱戦になり、多く死傷者出た敗北悟った郭斌は自らの妻子一室集めて火をつけ、自らも火中身を投じて命を絶ったその後火中から赤子抱いた女奴隷があらわれ泣きながらこれは郭斌の遺児であり、哀れんでこの子供を助けてくれれば幸いであると語って子供渡し、自らは再び火中身を投じた。これを聞いたアンチュル惻然として子供の命を奪わないよう命じたという。その後トルイ軍の先鋒として金軍との戦い続け1232年にはこの戦役における最大激戦となった三峰山の戦いにも従軍した1235年にはオゴデイ次男コデン鞏州の汪世顕討伐命じられたが、コデンはなかなか汪世顕を屈伏させることができなかった。そこでアンチュル使者として汪世顕の下を訪れ説得したため、遂に汪世顕はモンゴル投降しコデン指揮下に入ることになった。この功績称えアンチュルチャガタイよりバートル称号征行大元帥地位授けられている。

※この「金朝との戦い」の解説は、「アンチュル」の解説の一部です。
「金朝との戦い」を含む「アンチュル」の記事については、「アンチュル」の概要を参照ください。

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