遺留品と犯行声明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 14:59 UTC 版)
「京都小学生殺害事件」の記事における「遺留品と犯行声明」の解説
事件現場となった校庭には、幾つもの遺留品が残されていた。凶器として使われた柄の部分が焦げ茶色のステンレス製包丁のほか、金槌、毒性の弱い液体農薬の入った瓶、更に「私は日野小学校を攻げきします。理由はうらみがあるからです。」などと記された犯行声明が散らばっており、駆け付けた教諭から警察へ引き渡された。 同日、京都府警察の捜査一課と山科警察署は、殺人事件として捜査本部を設置。同本部は、この犯行声明が犯人に結び付く有力な手掛かりと考え、解明を急いだ。犯行声明は、同一の文面がB5判の紙6枚にそれぞれ印刷されており、手書きの文面をコピーしたものとみられた。文字は大きさが不揃いの稚拙なもので、罫線のない紙に9行に渡って書かれ、1字は1 - 2センチ四方程度で、矢印や句読点を含めて105字、7文で、2か所に抹消跡があった。 私は日野小学校を攻げきします。理由はうらみがあるからです。今はにげますがあとで名前を言うつもりでいます。後で手紙をかきます。だから今は追わないでください。私をみつけないでください。私を識別する記号→てるくはのる — また事件直後、学校から北西に約300メートル離れた醍醐辰巳児童公園でも、血の付いた青色コート、革製の右の手袋、刃渡り25センチのナイフ、グレーのマフラー、黒い毛糸の帽子、更に自転車が発見された。自転車は焦げ茶色のもので、遺留品のすぐ横に横倒しになっており、ハンドルには血痕が附着していた。ナイフは比較的新しい鞘入りのもので、青色のハーフコートはMサイズ、裏地付きだった。 同日夜に京都市教育委員会は下京区の京都市永松記念教育センターで、小中学校の校長約30人を集めて緊急会議を開き、被害児童に黙禱を捧げてのち、急遽日野小や周辺校での登下校に保護者が付き添う形にすると申し合わせたほか、市内の全小中学校で不審者の出入りチェックなどをして放課後や部活動中の児童の安全を確保、冬休み中もパトロールを行うように指示を発した。また、日野小でもこの夜に体育館でPTAと地域団体の会合が開かれ、翌日を臨時休校とすることが決まった。
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