起源と特徴
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ゲルマン語派は伝統的に東、西、北ゲルマン語群の三つの語群に分類される。これらの詳細な系統をルーン文字の乏しい資料から決定するのは難しく、そのため現在でもいくつかの言語はその系統と分類について論争が見られる。民族移動時代のころはまだこれら三語群は互いに意思疎通が可能であったとみられる。現在西ゲルマン語群に分類される諸言語の元となった方言は紀元前1世紀頃後期ヤストルフ文化の中でゲルマン祖語から分化したとされる。このとき分かれた西ゲルマン語群は以下の点において音韻論的にも形態論的にも東、北ゲルマン語群と特徴を異にしている。 語頭以外にある両唇軟口蓋音の非唇音化 /j/の前の子音(rを除く)の長子音化 二人称単数過去形の語尾が-tから-iへ変化 動名詞の発達 しかしながら、多くの学者は西ゲルマン語群が直接、ゲルマン祖語から分かれたのではなくゲルマン祖語に直結する何らかの言語を介して分化したのではないかと考えた。すなわち"西ゲルマン祖語"が存在したのではないかということである。それどころか、一部の学者はゲルマン祖語から東ゲルマン語群が分化した後に残った他のゲルマン諸語つまりは北西ゲルマン語群が四つの方言 に分かれ、一つは北ゲルマン語群に残りの三つは"西ゲルマン語群"と呼ばれるに至ったと論じたのである。つまりは、 北海ゲルマン諸語(North Sea Germanic languages):インガエウォネース語(英語版)、その流れを汲むアングロ・フリジア語群と低地ドイツ語(低ザクセン語) エルベゲルマン諸語(Elbe Germanic languages):ヘルミノーネース語(英語版)、その流れを汲む高地ドイツ語(中部ドイツ語・上部ドイツ語) ヴェーザー・ラインゲルマン諸語(Weser-Rhine Germanic languages):イスタエウォネース語(英語版)、その流れを汲む古フランク語と低地フランク語(オランダ語) の三つの方言である。この見解の根拠は北ゲルマン語群、西ゲルマン語群に共通して見受けられる以下の点を含めた多くの言語的現象から来るものである。 ゲルマン祖語のē1/ǣ/がāに合流 ウムラウトの発達 zからrへのロータシズム 英語におけるthisのような指示代名詞の発達 この見解下では西ゲルマン語群の特徴は北ゲルマン語群から分離した際にできたもので西ゲルマン祖語から受け継がれたものとはされない。それらの特徴は中欧のゲルマン諸語間の言語接触により広まったがスカンジナビアまでは到達しなかった。しかし、この二語群間の構文法の類似点から判断すると古代、西ゲルマン語群と北ゲルマン語群が互いに意思疎通が可能であったほど近い存在であると主張された。
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起源と特徴
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ウァロは、フェーローニアをローマに祭壇のあるサビニ人の神に分類している。フェーローニアに関する金石文はほとんどがイタリア中央部で見つかっている。サビニ人の金貸し業者は財産の保管場所の上にフェーローニアなどを祀った。フェーローニアがローマの宗教に導入されたのは、マニウス・クリウス・デンタトゥスが紀元前3世紀初頭にサビニ人(具体的には現在のリエーティ県)を征服してからである。 古代におけるフェーローニア信仰の形態については様々に推測されているが、一柱の女神だったのか、一つの機能しかなかったのかも不明である。フェーローニアを収穫の女神とする者もいて、収穫祭で翌年の豊作を祈ってフェーローニアを祭ったとしている。 ウェルギリウスの『アエネーイス』では、エトルリアのフェーローニアの森から来た軍勢がトゥルヌスに加勢してアイネイアースと戦っている。アルカディア人の王エウアンドロスは、若いころフェーローニアの息子エリュルス(ゲーリュオーンのように三頭三体の怪物だった)をどうやって殺したかを語っている。エウアンドロスはエリュルスを3回殺さなければならなかった。ウェルギリウスはエリュルスをプラエネステの王としているが、他の文献には登場しない。
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