起源と特性とは? わかりやすく解説

起源と特性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/28 02:53 UTC 版)

命題集 (ペトルス・ロンバルドゥス)」の記事における「起源と特性」の解説

命題集』は、ヒエロニムスによってラテン語訳され聖書ウルガータ聖書)を用いて講義行った教師たちによる注釈集(聖書対す説明解釈)を先駆者とする。注釈文法統語構造に関するのであるか、もしくは教義の中で幾分難しい点に関するものであった。しかし、これらの注釈集は包括的なものではなく、むしろ聖書自体行間余白書き込まれる類のものであったロンバルドゥスはその上行き様々な出典(聖典ヒッポのアウグスティヌスその他の教父など)から記述集めて全体として首尾一貫した一つ書物にまとめた。この書物完成させるため、ロンバルドゥス2種類仕事携わった。まず、当時教育課程体系だった神学構成されていなかったため、集めてきた記述分類考案しなければならなかった。次に集めてきた記述の中での教義上の違い調停する方法を見つけなければならなかった。ピエール・アベラールの『然りと否』(羅:Sic et Non)によって仕事のうちの後者示唆与えられた。 ロンバルドゥスは『命題集』の中で聖書教父著書から採ってきた記述整理し数多の章に細分した。おそらく1223年から1227年の間に、ヘールズのアレクサンデル本書のその数多くの章をいくつかのグループにまとめ、より少ない数の「区分」を立てた。この形で、本書盛期-後期中世(1314、15世紀)に神学教科書として広く採用された。『命題集』に対す注釈書神学教師皆が必要としていて、試験制度一部として組み込まれていた。本書に関する講義受けた学生神学部において講師(羅:baccalaureus)の地位志願することができた。 中世神学哲学対する『命題集』の重要性かなりの程度本書神学的哲学的議論対す総体的な枠組み提供したことにある。トマス・アクィナスオッカムのウィリアムボナヴェントゥラヨハネス・ドゥンス・スコトゥスといったスコラ学偉大な思想家は皆『命題集』の注釈書書いている。しかしそれらは正確には「注釈書とは言えない、というのは『命題集』は様々な出典からの記述集めたものであってペトルス・ロンバルドゥス多く問い解決しないまま残しており、これに対して後の時代学者たちは独自の解答提出する機会得ているからである。

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