諸宗末寺帳
主名称: | 諸宗末寺帳 |
指定番号: | 48 |
枝番: | 0 |
指定年月日: | 1989.06.12(平成1.06.12) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 歴史資料 |
ト書: | |
員数: | 34冊、9通 |
時代区分: | 江戸 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 江戸幕府は、幕藩体制の確立に際し、内外に諸政策を布告し、これを実施した。内政的には武家諸法度、禁中並公家諸法度を定めて大名、公家の統制、および把握を行うと共に松平信綱を通じ、全国の諸宗本山に対し、末寺の明細の提出を命じた。 この内閣文庫本は、紅葉山文庫旧蔵に係り、寛永九年(一六三二)から同十年にかけて寺社奉行に提出された本末帳の提出原本に当たる。 提出の経緯等については、『本光国師日記』等によってうかがわれ、各帳は無年紀のものもあるが、奥書等よりみて概ね寛永九年十一月九日より同十年十二月三日までの間に提出されたものと考えられる。 現存する内閣文庫本が提出時の全てかは確定し得ないが、『幕府書物方日記』、『〈元治/増補〉御書籍目録』等の員数記載とも一致しており、少なくとも貞享元年入目録以降は散逸していないことが判明する。 冊子、書付共に書式およびその体裁は必ずしも統一されていないが、その内容は、寺名、山号、院号、寺領石高数、本寺、朱印地の有無などを書き上げ、所収寺院数は一万二千余寺に及んでいる。宗派別にみると天台、古義真言、新義真言、律、浄土、臨済、曹洞、日蓮、時宗の各派に及び、浄土真宗は未収で、天台宗は三ヶ寺を収めている。 本件は、古刹寺院の資格、寺請制度の資格の基本資料ともなり、本末争論の裁許台帳でもある現存最古の寺院末寺帳で、近世初期における寺院の本末関係を知る根本資料として、近世宗教史研究上に貴重である。 なお、指定に際しては、入目録(内一通は貞享元年五月廿五日の奥書がある)二通を併せ一括保存をはかることとした。 |
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