色と色覚とは? わかりやすく解説

色と色覚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 04:13 UTC 版)

「色」の記事における「色と色覚」の解説

物理学的には、光学基礎とし、色の変化は、物体物体を照らす光との相関用いて説明される物体入射する何らかの波長の光が観測者方向反射正反射乱反射を含む)する際に、その物体の物性応じた特定の波長のみが反射されそれ以外吸収される(=波長応じ反射率異なる)という現象が起こる。観測者には反射された光だけが届くため、その波長に基づき判断される色が、「その物体の色」として認識される(つまり、光そのものに色という性質はなく、光を受けた器官が色を作っている)。 またそのように観測者に届く光とそれに対す認識とに左右されるため、一般的な色は、人間視覚すなわち可視光線範囲内基準として表現されている。逆に言えば可視光線範囲超えた波長光について観測すると、可視光域で見た場合比べて全く別の「色」や模様になっている物体もある。例えチョウ羽根模様紫外線領域では人の肉眼で見る場合とはまた異な鮮やかな模様描き出し真っ黒に焼け焦げ新聞紙などは赤外線領域のある波長では燃えた紙とインク燃えた部分とで反射率異なため書かれていた元の内容を読むことが出来る。 生理学的に言うと、網膜内にある3種類の錐体細胞吸収する可視光線割合が色の感覚生む。これらの錐体細胞は、それぞれ長波長・中波長・短波長に最も反応するタンパク質(オプシンタンパク質)を含み、順にL錐体M錐体S錐体呼ばれる霊長類におけるL錐体M錐体はかつて2種類だった色刺激受容器片方進化の過程で分岐したのであるとされており、分光感度特性が近い。錐体3種類あることはそのまま3種波長特性構成する元となるので、L , M , S の各錐体を赤・緑・青なぞらえることもある。 ある人が視覚通して受け取る光の波長変化すると、それに伴って変化する視覚経験内容が色であると言える。ただし、正常の色覚を持つ者以外に、正常の色覚をもつ人と色知覚部分的に整合しない人(色覚異常)、1色覚(全色盲)や全盲など色覚持たない人もいるため、この事例にも例外がある。しかしながらこの事態限っては、色覚特性があっても知覚可能波長にあっては事情は同様である。また、1色覚であっても波長長短知覚成立する場合があり、どちらかといえば長波長を好む傾向がある。 無色の紙のように、全波長において高い反射率乱反射する物体は白と呼ばれる一方全波長において反射がほとんど無い場合、その色は黒と呼ばれる。完全な黒体は、例え中空物体微小な開口部設けることで実現できる。この場合中空部分入った光はほとんど吸収され外に出てこないので、反射率はほぼゼロになる。

※この「色と色覚」の解説は、「色」の解説の一部です。
「色と色覚」を含む「色」の記事については、「色」の概要を参照ください。

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