自衛艦の区分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 19:57 UTC 版)
自衛艦は、警備艦と補助艦に区分される。警備艦はその任務により、機動艦艇、機雷艦艇、哨戒艦艇、輸送艦艇に細分される。また、補助艦はすべて補助艦艇とされている。 これよりさらに細かい区分が艦種(護衛艦、潜水艦、練習艦、海洋観測艦等)である。自衛艦の区分の細部は以下のとおりであり、それぞれの艦種の詳細については、当該ページに委ねる。 自衛艦の区分と命名基準分類種別記号建造番号番号名称大分類中分類警備艦機動艦艇護衛艦 DD/DDG/DDH 1601 - 101 - 天象・気象、山岳、河川、地方の名(旧国名) DE 1201 - 201 - FFM 1301 - 001 - 潜水艦 SS 8001 - 501 - 海象、水中動物の名、ずい祥動物の名 機雷艦艇掃海艦 MSO 201 - 301 - 島の名、海峡(水道・瀬戸を含む)の名、種別に番号を付したもの 掃海艇 MSC 301 - 601 - 掃海管制艇 MCL - 721 - 掃海母艦 MST 462 - 461 - 哨戒艦艇ミサイル艇 PG 821 - 821 - 鳥の名、草の名、種別に番号を付したもの 哨戒艇 PB 921 - 901 - 輸送艦艇輸送艦 LST 4101 - 4001 - 半島(岬を含む)の名、種別に番号を付したもの LSU 4171 - 4171 - 輸送艇 LCU 2001 - 2001 - エアクッション艇 LCAC - 2001 - 補助艦補助艦艇練習艦 TV 3501 - 3501 - 名所旧跡の名、種別または船型に番号を付したもの 練習潜水艦 TSS - 3601 - 訓練支援艦 ATS 4201 - 4201 - 多用途支援艦 AMS - 4301 - 海洋観測艦 AGS 5101 - 5101 - 音響測定艦 AOS 5201 - 5201 - 砕氷艦 AGB 5001 - 5001 - 敷設艦 ARC 1001 - 481 - 潜水艦救難艦 ASR 1101 - 401 - 潜水艦救難母艦 AS 1111 - 405 - 試験艦 ASE 6101 - 6101 - 補給艦 AOE 4011 - 421 - 特務艦 ASU - 7001 - 特務艇 ASU 81 - 61 - ASY 91 - 91 - 命名基準は、実際には「補給艦は(自らの搭載する物(水)を供給するイメージから)湖の名前」「潜水艦救難艦・潜水艦救難母艦は城の名前」「音響観測艦・多目的支援艦は灘の名前」「練習艦は神社名(旧海軍の練習巡洋艦の名前でもある)」などの、非公式な体系も存在する。 また、砕氷艦「しらせ」は、南極探検家の白瀬矗ではなく、南極の「白瀬氷河」の地名から命名されたとされている(「白瀬氷河」自体は白瀬矗の名前にちなんでいる)。 艦名の特殊な例としては、ましゅう型補給艦「おうみ」の艦名は、琵琶湖の万葉集における古名「淡海」からとられたものであり、自衛艦で唯一、厳密な意味では命名基準に合致しない(たかみ型掃海艇の「おうみ」は、山口県の青海島から命名されたものである)。 一方、しらねに関しては、当初こんごうが予定されていたにも関わらず、時の防衛庁長官金丸信の「そんなものより僕の地元に由来するものにして欲しい。」というシビリアン・コントロールを大義名分に制服組の大反対を押しきって、命名基準に一切合致しない(そもそも存在しない)ものを命名されるという世界的にも珍しい事例も存在する(このように命名基準に合致しない例として英国海軍のマレーヤがあるが、これは当時植民地であったマレーシアからの義援金によって建造されたという、日本の例とは異なる経緯がある)。
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