脳神経障害関連疾患とは? わかりやすく解説

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脳神経障害関連疾患

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/28 07:20 UTC 版)

脳神経」の記事における「脳神経障害関連疾患」の解説

第I脳神経 嗅神経障害される嗅覚障害生じる。例え転落後頭部打撲などによる外傷や、髄膜炎などの炎症性疾患嗅神経髄膜腫などの脳腫瘍原因となることが多い。 第II脳神経 視神経障害される視覚異常が生じる。 両側の神経が完全に傷害されると全盲になる。しかし、部分的障害によっても多様な視覚障害生じる。原因疾患としては視交叉圧迫する下垂体腺腫脳血管障害が多い。その場障害部位にもよるが、両耳側性半盲視交叉外側からの圧迫による)、同名半盲(視放線の障害による)などが生じる。 第III脳神経 動眼神経麻痺により対光反射輻輳反射消失生じる。また外側直筋上斜筋以外の眼筋麻痺による複視もよく起きる。原因疾患としては脳動脈瘤(特に内頸動脈後交通動脈分岐部、脳底動脈上小動脈分岐部に生じたもの)、脳腫瘍脳梗塞糖尿病が多い。 第V脳神経 三叉神経麻痺により顔面知覚消失するまた、咬筋麻痺が起こる。 第VI脳神経 外転神経麻痺動眼神経同調して起こることもあるが、動眼神経滑車神経比べて走行する距離が長いため、外転神経単独麻痺頻度が高い。動眼神経と同様眼球運動障害生じる。ただしこの場合支配筋である外直筋麻痺により文字通り眼球外転運動障害生じ障害側の眼球内転位をとることが多い。 第VII脳神経 顔面神経麻痺はその支配域の筋に影響するので、顔面表情影響する。また顔面神経支配域は舌にも及んでいるので、味覚にも障害が出る。原因疾患としては最も頻度の高いのがベル麻痺末梢性顔面神経麻痺)と脳血管障害中枢顔面神経麻痺)である。聴神経腫瘍摘出手術の際に障害される例もある。 第VIII脳神経 内耳神経聴神経)の障害前庭神経場合平衡感覚消失蝸牛神経場合内耳神経文字通り聴覚障害生じる。 第IX脳神経 味覚障害生じる。ただし、顔面神経が舌の前部2/3分布しているのに対し舌咽神経が舌後部1/3に分布しているので、舌の全ての味覚障害されるわけではない(※詳しくは、専門書参考されたし)。舌咽神経単体障害生じることは非常に稀で、通常では近位迷走神経障害第X脳神経)を伴う。 第X脳神経 迷走神経は、中枢末梢ともに広範囲渡って分布する。したがって迷走神経障害は、傷害される部位によって問題となる状態も異なってくる。内臓走行する内臓なんらかの傷害された場合消化管の蠕動運動障害生じことがあるまた、中枢に近い場所で障害されると、嚥下困難嘔吐反射障害生じことがある。これを球麻痺と呼ぶ。 第XI脳神経 副神経単独障害は非常にまれで、第IX、X、XII脳神経障害を伴うことが多い。 第XII脳神経 舌下神経迷走神経同じく嚥下反射嘔吐反射関与している。したがって舌下神経傷害はこれらに相当するいずれの反射にも障害生じる。 なお、延髄生命維持活動最低限必要な構造であるといわれる所以は、延髄起始とするこれらの神経が、以上のようにいずれも呼吸、制吐、嘔吐循環関与しているからである、と考えられる

※この「脳神経障害関連疾患」の解説は、「脳神経」の解説の一部です。
「脳神経障害関連疾患」を含む「脳神経」の記事については、「脳神経」の概要を参照ください。

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