群馬県平井一号墳出土品とは? わかりやすく解説

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群馬県平井一号墳出土品

主名称: 群馬県平井一号墳出土品
指定番号 515
枝番 00
指定年月日 1997.06.30(平成9.06.30)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 古墳
年代
検索年代
解説文: 本件群馬県藤岡市平井一号墳から出土した古墳時代資料である。
 平井一号墳は、藤岡駅西方約四キロメートル烏川支流鮎川河岸段丘上、標高一〇メートル地点所在する。本古墳昭和八年帝室博物館後藤守一によって「白石古墳群」と名付けられ古墳群構成する古墳のひとつである。
 本出土品は平成三年度、「毛野国【けぬのくに】白石丘陵公園計画にともない藤岡市教育委員会によって学術調査範囲確認調査が行われた折に出土したのである
 調査結果、本古墳直径二四メートル・高さ三メートル円墳で、石室真北から一八度東に振れ方向開口することが判明した石室内部盗掘受けておらず、副葬品はほぼ原位置置かれた状態で発見された。出土品はこの石室内の出土品と、石室前、および墳頂部出土品大別される
 石室内の出土品には金銀環頭大刀きんぎんそうかんとうたち】・銀象嵌円頭大刀【ぎんぞうがんえんとうたち】各一口金環きんかん一五箇等が良好な状態で遺存していた。とくに装飾大刀二口は拵【こしらえ】や鞘【さや】の木質部分もよく遺存し、打ち出し技法唐草文を描く鞘金具等が美しい。また、鋤【すき】・鍬【くわ】・鑿【のみ】を象った鉄製模造品も各一箇ずつ、須恵器の長頚壺【ちようけいこ】も三箇分が出土した。さらに弓の部品思われる両頭金具【りようとうかなぐ】九箇、挂甲けいこう】の小札【こざね】残欠馬具残欠一括もあるが、これらはそれぞれ一領分に組み立てることができない
 一方石室前と墳頂からは祭祀用いられたと思われる遺物発見されている。石室前では五箇土師器【はじき】、一一箇の須恵器【すえき】がまとまって発見され、墳頂では須恵器大甕おおがめ】と家・靭【ゆぎ】・大刀・鞆【とも】・帽子円筒が各二箇ずつ、ともに大・小という組合せ発見されている。
 これらの遺物から、本古墳は六世紀後半築造されたものと考えられる。また墳丘裾からも円筒朝顔形埴輪復元されたものだけでも一九みつかっており、古墳周囲埴輪めぐっていた状況明らかになっている。
 以上本件は、残存状態の良好な石室副葬品加えて石室前・墳頂で祭祀用いられたと考えられる遺物含み毛野地域での古墳祭祀の実態考えるうえで貴重な一括である。
 なお、石室前出土の土師器須恵器残欠、墳頂出土埴輪残欠墳丘出土埴輪残欠一括も、本古墳出土品組合せ重視し、附としてともに保存図りたい


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