繁殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/29 14:06 UTC 版)
有性生殖のみで繁殖し、無性生殖はまったく知られていない。わずかに雌雄同体のものが知られるが、ほとんどの種は雌雄異体。雌雄異体のものでも、性的二形はあまりない。体外受精で、卵と精子は腎管を通じて海水中に放出され、受精するのが一般的。一部の種では、卵は雌の腎管や外套腔、殻の窪みなどに留まり、そこで受精が起こる。その場合には、受精卵は幼生になるまで、受精した場所で保護される。 受精卵は放射型の全等割を経て発生する。原口は発生過程で閉じてしまい、口は二次的にできる。どの種も浮遊する幼生の期間を持つが、幼生の特徴は有関節類と無関節類で大きく異なる。無関節類の幼生は触手冠と2枚の殻、肉茎を備え、成体とそれほど変わらない構造を持つ。成体と異なるのは、肉茎が折れ曲がって外套腔内にあることと、外套膜に比べて体と触手冠が不釣合いに大きいことである。大きな触手冠は移動と摂食に用いられる。この幼生は大きな変態を遂げることなく成体になる。一方で、有関節類の幼生には殻がなく、体は頭葉、外套葉、茎葉の3つに分かれている。自力で餌を取ることはできず、卵黄の栄養のみに依存し、浮遊期間は短い。茎葉を使って着生すると、変態して成体になる。
※この「繁殖と発生」の解説は、「腕足動物」の解説の一部です。
「繁殖と発生」を含む「腕足動物」の記事については、「腕足動物」の概要を参照ください。
繁殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/12 16:51 UTC 版)
雌雄異体で、ふつうは体外受精。まず雄が精子を、次いで雌が卵を放出し、受精が起こる。受精卵は全割の放射卵割を経て発生し、胴甲動物の成体によく似たロリケイト幼生になる。ロリケイト幼生の胴部はクチクラの被甲に覆われていて、吻はそのなかに収まっている。被甲は成長過程で何度か脱ぎ捨てられ、変態の際には失われるので成体にはない。 一方で、胚が変態せず、成体と同じかたちで孵化する直接発生もツビルクス科のMeiopriapulus fijiensisで報告されている。この種では、胚は母親によって保護される。マッカベウス科のMaccabeus tentaculatusでは雄の存在が確認されていないが、この種の繁殖方法は不明である。
※この「繁殖と発生」の解説は、「鰓曳動物」の解説の一部です。
「繁殖と発生」を含む「鰓曳動物」の記事については、「鰓曳動物」の概要を参照ください。
繁殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/20 21:53 UTC 版)
横分裂や出芽による無性生殖のほかに、有性生殖も行う。雌雄同体の種と雌雄異体の種をともに含む。 繁殖様式は保育型、放任型、保護型の3つに分類できる。保護型はPhoronis ovalis1種のみで知られるもので、受精卵は母親の棲管内で発生し、ナメクジ様の幼生になって、短期間の浮遊生活を送る(アクチノトロカ幼生期はない)。ホウキムシやヒメホウキムシなど保育型の種では、精子は凝集して精包になり、配偶相手に受け渡される。精子は相手の体内に入り込んで受精し、受精卵は体外に放出されて、しばらく母親の体表に付着して発生する。その後、アクチノトロカ幼生として孵化し、浮遊生活を始める。放任型では、受精卵が親の体表に付着する時期がなく、はじめから海水中で生活する。いずれの場合も、卵割は放射性の全等割。 アクチノトロカという幼生の名は、まだ成体との関係がわからなかったころに、幼生のみが新種として記載され、Actinotrochaという属名を名付けられたことに由来する。この幼生も、成体と同じく体は3つの部位に分かれる。
※この「繁殖と発生」の解説は、「箒虫動物」の解説の一部です。
「繁殖と発生」を含む「箒虫動物」の記事については、「箒虫動物」の概要を参照ください。
繁殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 02:53 UTC 版)
繁殖形態は卵生および胎生(卵胎生)である。卵は卵黄(栄養分)の割合が比較的多く、卵割は盤割を行うものが多く、小さな胚が大きな卵黄にくっついたような状態で発生がすすむ。孵化した仔魚は卵黄を抱え、しばらくは卵黄の栄養分を使って成長する。サメ類、エイ類、カダヤシ、カサゴ、ウミタナゴなどの仲間には、体内で卵を孵化させて子供を産む卵胎生のものもいる。 繁殖習性も様々である。卵胎生のものは体内受精だが、大多数は体外受精を行う。その際に多数が集まって抱卵放精を行うものから、雌雄一対によるものまで様々な配偶行動が見られる。
※この「繁殖と発生」の解説は、「魚類」の解説の一部です。
「繁殖と発生」を含む「魚類」の記事については、「魚類」の概要を参照ください。
- 繁殖と発生のページへのリンク