触手冠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 20:25 UTC 版)
触手冠動物は触手動物と呼ばれることもあるが、触手そのものはこの動物群以外にも見られる。この動物群のもっとも顕著な特徴は触手冠である。これは、触手の生えた突起であり、口を囲むが、肛門はその外側にある。その内部には体腔がある。また触手には繊毛が生える。 触手冠の機能は採餌である。触手表面の繊毛が起こす水流は、外部の水を触手冠の輪のなかに取り込み、触手の隙間から流れ出ていく。触手冠動物はこの過程で、水中の粒子を捕らえ、餌とする。 類似の構造は内肛動物(スズコケムシ類)や、半索動物の翼鰓綱(フサカツギ類)にも見られるが、細部に違いがある。まず、内肛動物では口だけでなく肛門も触手の輪の内側にある。そして水の流れは触手冠動物とは逆で、水流は触手基部の隙間から輪のなかに入り、触手の先端側から流れ出る。翼鰓類では、水流の方向は同じだが、触手の輪は口を完全には囲まない。
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触手冠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 14:22 UTC 版)
触手冠はこの動物のよく目立つ特徴であるが、その形には大きく2つの形がある。1つは円形に配置するもので、もう1つはそれが大きく曲がってU字型(馬蹄型)になったものである。前者は主に海産である裸喉綱と狭喉綱にみられ、後者はすべて淡水産の掩喉綱にのみみられる。ただし、掩喉綱の Fredericella 科は例外的に円形の触手冠を有している。裸喉綱や狭喉綱にみられる円形の触手冠では、その内側は例えばイソギンチャクの口盤のような広い面を持っておらず、触手の寄り集まったところに口が開く。掩喉綱のU字型の触手冠では、U字の底にあたる部分に口が開き、その両側の触手の列が大きく同一方向に伸びたような形になっている。肛門は触手冠のすぐ外に開く。掩口綱ではU字の底、口のある位置近くに開く。触手は繊毛に覆われていて、繊毛を使うことによって水流を作り、餌を口まで運ぶ。
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