触手と刺胞とは? わかりやすく解説

触手と刺胞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/08 14:48 UTC 版)

イソギンチャク」の記事における「触手と刺胞」の解説

触手は、イソギンチャクで最も目立つ部分である。普通、触手は口盤の周辺沿って並んでおり、放射状広がっている。敵など触れると触手縮め強く刺激すれば口盤をも縮めてっぺんすぼまった形になる。そっとしておけば、また触手を伸ばし始める。 触手の形で変わっているものとしては、ハナブサイソギンチャクなど、触手に横があるものがある。触手の形は普通でも、口盤が波打っていたりすると、見かけは随分変わった形になる。ハタゴイソギンチャクやヒダベリイソギンチャクなどがそういったのである触手あるよう特異な形のものは、サンゴ礁見られるもので、そのような環境生物多様性表れと見ることも出来る。 餌になる小動物触れた場合には、触手がそれに触れて餌が毒で麻痺してから、口に運んで丸のみにする。微小な餌を捕らえるものは、口盤の表面繊毛によって餌が口に運ばれる。餌は胃腔取り込まれ消化液分解され吸収される。未消化物(糞など)は再び口から吐き出される。 ただし、予想されるほどの餌を取ってはいないとの報告もあり、海水中の有機物直接取り入れ仕組みがあるのではとの説もある。ただ、実際に捕食しているのは書籍など紹介されているような大型魚類などよりも小型プランクトン性の甲殻類などであることが多いようである。また、近縁イシサンゴ類と同様に体内褐虫藻呼ばれる渦鞭毛藻類属す藻類共生させており、ここから多くエネルギー得ている種も多く知られている。本州九州など日本列島中央部岩礁潮間帯普通に見られるヨロイイソギンチャク褐色をしているのがこの共生藻類の色によるものであるし、サンゴイソギンチャクなど珊瑚礁域などでクマノミ共生しているような大型イソギンチャクこうした共生藻類による栄養摂取多く依存しているものが多い。 触手には刺胞呼ばれる小さな袋状の構造多数並んでいる。この刺胞には長い針が、巻き込まれる折り畳まれるかして入っており、何かに触れるとその針が打ち出される。いくつかの種類があり、長い針が刺さってくっつくようになっているものもあれば、毒液注入するものもある。これらが餌を捕獲する時や敵からの防御に働く。また、刺胞は、触手以外にも、体表面の突起部分にそれを持つ種もある。また、体内にある隔膜糸や槍糸というものにも刺胞があり、タテジマイソギンチャクなど、種によってはこれを体外出して攻撃用用いる。 大部分イソギンチャクの毒は、人間には影響与えない程度のものであるが、日本珊瑚礁海域にも生息するウンバチイソギンチャク(海磯巾着の意)など一部にとても毒が強いものがあるので、該当海域では注意要する

※この「触手と刺胞」の解説は、「イソギンチャク」の解説の一部です。
「触手と刺胞」を含む「イソギンチャク」の記事については、「イソギンチャク」の概要を参照ください。

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