繁殖方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 00:16 UTC 版)
万年青の繁殖方法には「種子蒔き」、「割り子」、「芋吹き」の3種類がある。 種子蒔き 親から採取した種子を蒔く。一般的には行われず、新品種を交配にて創り出すときのみ行う。万年青の場合は、自家交配した親から採取した種子を蒔いても先祖帰りまたは、原種戻りの現象が起き、一般的に緑の万年青が生える事が大部分である。 割り子 親芋から子上がりした物を株分けする方法。図、虎のある薄葉系、大葉系品種は芋吹きをすると図や虎が抜けてしまう危険性があり、主に割り子によって繁殖させることが多い。これらの大葉や薄葉などの品種は子上がりの良い物が多く、芋吹きでの繁殖はあまり行わない。割り子は子に3本以上根があるものを割る。割り子や芋切りをした切り口を病原菌から保護するために、炭をつぶして水苔と摺合せペースト状にしたものや殺菌剤を切り口に塗ってから植込む。 芋吹き 春の植え替え時に親芋にある芽当たりのうえで芋を切り取って、強制的に当たりを発芽させる方法。子上がりの少ない羅紗系では芋吹きによって繁殖させることが多い方法。芋吹き法に、「砂利ふかし」、「苔ふかし」と「ごろたぶき」の3種類がある。何れの方法も発芽するまで暗所で保管管理し、芽が2センチ以上伸びてきたら箱から出して日陰で管理する。「砂利ふかし」とは、切り取った当たりのある芋や根を親と同じ要領で植込む。切り口に水があたらないように一週間に一度水やりをして、発芽まで室内で管理する。 「苔ふかし」とは、切り取った当たりのある芋や根を水苔で俵状に巻いて茶箱などの容器に入れ、発芽まで手をかけずに室内で管理する。水やりは行わない。発芽後、仮植えを行い、本植えの工程を行うこともある。 「ごろたぶき」とは、芋に根のないのものを「砂利ふかし」や「苔ふかし」と同じ要領で管理する方法で、発芽確率が低くあまり一般的ではない。親が枯れた場合などで、芋がしっかりしており、品種を残したい場合などに使用する緊急の救済策である。
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