絹本著色春日明神影向図とは? わかりやすく解説

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絹本著色春日明神影向図〈高階隆兼筆/〉

主名称: 絹本著色春日明神影向図〈高階隆兼筆/〉
指定番号 1882
枝番 00
指定年月日 1988.06.06(昭和63.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書 幅中別紙正和元年鷹司冬平の記がある
員数 1幅
時代区分 鎌倉
年代 1312
検索年代
解説文:  本図制作事情は、画絹下部別紙をもって継がれ部分墨書によって明らかである。墨書正和元年一三一二九月関白冬平(一二七五一三二七)が記したもので、それが自筆であることは、宮内庁書陵部所蔵鷹司冬平自筆の「応製百首和歌文保百首一巻自署と、署名書体一致するところから認めることができる。
 その内容は冬平が先年夢みた、春日明神束帯着け、車に乗って鷹司北面の庭に影向し、冬平に銀につつまれた書を授けようとした光景絵所高階隆兼に描かせた、というものである高階隆兼花園後醍醐両帝在位中に絵所預つとめた絵師で、宮内庁の「春日験記絵」の筆者として名高い本図と「春日験記絵」の画風近似しており、墨書内容信じられよう。
 図様説明すると、青色の濃いの中、秋草の茂る湿った庭に一輌の檳榔毛の車置かれ戸口束帯姿の春日明神が姿をのぞかせるが、顔は覆われみえない牛車美麗で、紫もしくは蘇芳色をした下簾には金銀泥で牡丹文が散らされも他に例をみないほど美しく飾られている。
 画面上部には春日の本地仏五体描かれる。右から釈迦薬師地蔵十一面、観音がならぶが、若宮通例では文殊菩薩で、聖観音とする例は比較少ない。指定品の範囲では宝山寺本をその例としてあげることができる。冬平は春日本地仏については「夢想非ずといえども所存あるにより書き加え奉るのみ。」と記すだけで、特にこの図像選んだ理由については触れてはいない。
 こうした影向図は鎌倉時代特有ののであるが、本図場合は、前年以来春日大社怪異触穢につづく。正和元年一三一二八月末の春日神木入洛が一つ契機となって制作されたものと考えられる



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