統治の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:38 UTC 版)
詳細は「李氏朝鮮の身分制度」を参照 朝鮮時代の特徴は500年の長きにわたって続いた儒教道徳、その中でも朱子学に基づく統治である。これは身分制度を強固なものとし、差別意識を助長したり、数多くの派閥抗争を引き起こし、かつ対抗派閥への攻撃の大義名分などの手段として使われ、さらに技術・労働階級の蔑視による技術発展の阻害、軍事の弱体、愚民化や現実に沿わない外交、内政を支配者に行わせる原因となった。その一方で儒教は高麗末期の腐敗仏教を打破し、また王朝後期には革新思想が生まれてきたように知識人が政治や社会の変革を考える要因ともなった。儒教の影響力がかなりの程度減じた現在の韓国・北朝鮮でも、このような儒教の二面性は形を変えつつ存続しているとされている。 日本の統治下で育った韓国の朴正煕元大統領は自著『国家、民族、私』で、朝鮮について次の言葉を遺している。 「四色党争、事大主義、両班の安易な無事主義な生活態度によって、後世の子孫まで悪影響を及ぼした、民族的犯罪史である」 「今日の我々の生活が辛く困難に満ちているのは、さながら李朝史(韓国史)の悪遺産そのものである」 「今日の若い世代は、既成世代とともに先祖たちの足跡を恨めしい眼で振り返り、軽蔑と憤怒をあわせて感じるのである」 現在の韓国では、この考え方は当時の大日本帝国の教育体制の影響を受けた「植民地史観」であり、つまり当時の日本は自分の支配を正当化するため「宗主国の日本こそ、朝鮮半島の人々を苦痛や悲しみや奴隷状態から解放させた恩人だ」という思考を植民地人である朝鮮人に教えたとされ、歴史教科書等では「朝鮮時代は素晴らしかったが、それを日本が奪った」と記述されている。
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