統治の公正性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/14 09:06 UTC 版)
「シャムスッディーン・イルトゥトゥミシュ」の記事における「統治の公正性」の解説
イルトゥトゥミシュはイスラム教国の君主ではあったが、神学者(ウラマー)の過度の国政への介入は許さなかった。領内のヒンドゥー教徒には改宗か死罪いずれかの処分を下すべきだというウラマーに対して、領内のムスリムの数はヒンドゥー教徒に比べて少なく、その意見は現実的でもなければ賢明でもないと、臣下の口を借りて却下した。 トゥグルク朝に仕官した旅行家のイブン・バットゥータは、『大旅行記』においてイルトゥトゥミシュの公平性を称賛し、彼の逸話を伝えている。当時のインドの人間は白色の衣服を着用していたが、彼は法令によって全ての犯罪者に色付きの衣服を着用するように命じた。そしてイルトゥトゥミシュは色付きの衣服を来た人間を見かけた時に、彼らが不当な裁定を受けていないかを調べ、改めて正当な判決が下されるように取り計らったという。また、夜間に起きた犯罪行為についても、彼はただちに再審を行って裁定が妥当なものであるかを判断した。
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