かみ‐こ【紙子/紙▽衣】
紙衣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/16 07:31 UTC 版)
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紙衣(かみこ、かみころも、かみきぬ、しえ[古語])は和紙を材料とした着物のことである。紙子(かみこ)とも言う。
概要
平安中期に和紙が大量生産されて普及した結果、紙が本来の目的以外に利用されるようになり、もともと麻クズを原料にして製造されている和紙は衣料として利用されるようになった。
絹の衣よりも安価なため、低所得者が利用する着物と思われがちだが、丈夫で持ち運びに便利なため、武士や俳人などが好んで利用し、性空や親鸞が愛用していたことでも知られる。
製作方法
紙衣の原料には特に粘り強い紙を必要とし、十文字漉きされた繊維の絡みが強い美濃十文字紙など上質で厚い和紙が使用された。そして、それを柿渋を引いては乾かす作業を複数回行って晴天の日に一夜晒し、足で踏んだり手で揉んだりして柔らかくして紙衣を製造した。
関連項目
紙衣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:25 UTC 版)
紙衣(かみこ)は、織物である紙布と異なり、やや厚めに漉しあげた楮紙をコンニャク糊で貼り合わせ、それに柿渋などの補強溶液を塗って頑丈にしたうえで、揉んで柔らかくし、着物や帯などの衣料品として仕立てたものである。質の良い紙衣で作られた紙衣は洗濯機にかけても破れないほど丈夫で、歴史的には平安時代の僧侶が儀式の際に着用していたり、戦国時代の武将が防寒具や陣羽織などに用いたことで知られる。木綿や麻が貴重であった江戸時代には安価な衣料として町人や農民にも着用され、俳句や茶道を嗜む風流人の間では風雅な衣類として愛用された。有名どころでは、『奥の細道』を著した松尾芭蕉が旅の衣服として愛用したことで知られる。 江戸時代には紙衣と同様の製法で、雨合羽や道中傘や菓子鉢など様々な日用品に和紙が用いられた。黒谷でも江戸時代から紙を染めて加工し、染傘紙などを生産していた。この技術を発展させて、1965年(昭和40年)代から、黒谷和紙を型染で加工する研究を行い、紙衣、はがき、名刺入れなど様々な作品を製品化し、黒谷和紙需要の可能性を広げた。
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