範国記とは? わかりやすく解説

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範国記〈長元九年夏秋冬記/〉

主名称: 範国記〈長元九年夏秋冬記/〉
指定番号 100
枝番 00
指定年月日 1986.06.06(昭和61.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 古文書
ト書
員数 1巻
時代区分 平安
年代
検索年代
解説文:  『範国記』は、後朱雀天皇五位蔵人務めた平範国【たいらののりくに】の日記で、範国蔵人右衛門権佐正五位下であった長元九年(一〇三六)から十二月に至る記事収めている。
 本巻は、その平安時代後期書写になる現存最古本で、体裁巻子装、斐交り楮紙継いで料紙用い、天に複罫、地に単罫を施している。本文一紙約二五行一行一八二〇字、注は双行に書写され、巻首を欠くが、長元九年四月十七日条の後朱雀天皇践祚記事途中より十二月廿二日までを存し巻末には長承二年(一一三三四月中宮少進平信範左中丞(平実親)の本を書写した旨の奥書がある。本文および奥書筆跡京都大学保管の『兵範記』(重要文化財)の自筆本一致し平信範書写になるものと認められるが、『兵範記自筆本は信範晩年清書本であって、それと筆致同じくする本巻は、信範が二十二歳の長承二年に書写した本を晩年至って再度書写したもの判断される
 長元九年は後一条天皇崩御四月十七日)をうけて後朱雀天皇践祚し、大嘗会等も行われたが、この年記録としてまとまったものは、他に『左経記』の一部分存するのみで、『範国記』はこの年基本史料として重視されている。記主範国参議平親信の孫で、平信範曽祖父にあたり文章生から春宮大進右衛門権佐美作守、伊与守、蔵人等の官職経て正四位下至ったが、関白藤原頼通近侍していたので、その記事中には頼通動向伝えるところも多く注目される現存する『範国記』諸本は、いずれもこの京大本の系統のもので、本巻現存諸本祖本にあたり平安時代研究上に貴重である。




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