知信記とは? わかりやすく解説

知信記〈天承二年春記/〉

主名称: 知信記〈天承二年春記/〉
指定番号 101
枝番 00
指定年月日 1986.06.06(昭和61.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 古文書
ト書
員数 1巻
時代区分 平安
年代
検索年代
解説文:  『知信記』は知足院関白藤原忠実家司で、前項範国記』の平範国の孫にあたる平知信【たいらのとものぶ】(?-一一四四)の日記である。その現存する記事大治二年(一一二二五月より同五年十一月に至る抄録本、および天承二年(長承元年一一三二)、長承四年の本記が知られている。
 本巻は『知信記』の現存最古本として、流布本祖本認められるもので、平安時代後期書写になり、知信が少納言であった天承年正月より三月までを収めている。体裁巻子装で、料紙は斐交り楮紙継いで用い本文一紙約二五行一行一八前後、注は双行に書写しているが、巻首を欠し、正月一日条より三月卅日条までを存している。奥書はないが、書写体裁筆跡は『範国記』と一致し平信範書写になるものと認められる
 記事の内容多岐にわたるが、とりわけ二月二十八日行われた法成寺供養に関する記事詳細で、二月十一日条の塔供養定から廿八日条の供養会までの動向詳しく伝えており、二月十一日条の紙背には同日の塔供養日時勘文、塔供養雑事定、二月廿六日条の紙背には供養宣命書写されている。また三月廿六日条は列見記事で、八紙にわたって書写されているが、この部分料紙前後とやや異なり別紙書写したもの挿入したものと考えられる
 崇徳天皇時代伝えたまとまった記録として藤原宗忠の『中右記』が著名であるが、この『知信記』は法成寺供養のことをはじめ、摂関家家司立場から当時の社会動向をよく伝えており、平安時代研究上に貴重である。



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