どうよう‐さつじん〔ドウエウ‐〕【童謡殺人】
見立て殺人
(童謡殺人 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/08 14:37 UTC 版)
見立て殺人(みたてさつじん)とはあるものに見立てて事件が装飾された殺人のこと。殺人が絡まないものも含めて単に「見立て」とも言い、推理小説におけるテーマの1つである。
注釈
- ^ 谷崎は推理小説家ではないが、乱歩は評論「日本の誇り得る探偵小説」(『悪人志願』)の中で彼の推理小説家としての一面を高く評価している。他にも谷崎の『途上』を「プロバビリティーの犯罪」を扱った最初の作品と称えている。
- ^ 『そして誰もいなくなった』に登場する童謡「10人のインディアン」は童謡の作者が明らかなため、厳密にはマザーグースではないという見方もある。
- ^ 作品中では、明治の中ごろまで四国の田舎に残っていた「悪党の数え歌」とか「鬼の数え歌」とか言われるものだと説明されている。
出典
- 1 見立て殺人とは
- 2 見立て殺人の概要
- 3 概要
- 4 童謡殺人
- 5 関連項目
童謡殺人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 07:51 UTC 版)
見立てる対象が童謡の場合、特に「童謡殺人」と呼ばれる。中でも英米ではマザー・グースを題材にした殺人事件の物語というのが1つの定番としてみられ、比較的に早いものでは1924年のイーデン・フィルポッツ作『だれがコマドリを殺したのか?』がある。ただし、この作品はストーリーに見立て殺人があまり絡んでいない。 1929年に発表されたヴァン・ダインの『僧正殺人事件』は童謡殺人が主テーマとなっており、童謡殺人(ひいては見立て殺人)の嚆矢としてよく挙げられる。また、エラリー・クイーンもマザー・グースをテーマにした童謡殺人を2作(『靴に棲む老婆』『ダブル・ダブル』)書いている。 さらに、アガサ・クリスティはマザー・グースをテーマにした童謡殺人を2作(『そして誰もいなくなった』『ポケットにライ麦を』)書いており、前者はクローズド・サークルの傑作としてもよく知られている。 日本では英米の童謡殺人に影響を受けて書かれた横溝正史の『悪魔の手毬唄』が、架空の手毬唄を題材にした作品として知られている。また高木彬光の『一、二、三 - 死』では、「鬼の数え歌」の歌詞の順に連続殺人が起きている。 なお、童謡殺人の多くは童謡の歌詞が筋書きにあたるため後述の「筋書き殺人」にも該当するが、重複を避けるため童謡殺人に該当する作品については「筋書き殺人」での記述を省略する。
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