破綻とリーマン・ショックとは? わかりやすく解説

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破綻とリーマン・ショック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 18:24 UTC 版)

リーマン・ブラザーズ」の記事における「破綻とリーマン・ショック」の解説

サブプライムローンの高いリスク背負うことで事業拡大させたリーマンであったが、それに潜在していたリスクは、最終的にリーマン消滅させる原因ともなった住宅バブル崩壊し住宅ローン焦げつき深刻化しのである2008年3月に、大手証券会社財務基盤問題はないと繰り返し発表してきたベアー・スターンズが、事実上破綻JPモルガン・チェースによる救済買収)した際に、株価2日間で一時54パーセント以上暴落した財務基盤盤石であったはずのリーマン・ブラザーズ流動性心配される事態とまでなったが、その後FRBによる証券会社への窓口貸出アクセスなど報道により、株価落ち着き取り戻したかに見えた。 しかし、サブプライムローンサブプライム住宅ローン危機問題での損失処理を要因として、同年9月には6 - 8月期純損失39ドル上り赤字決算となる見通し公表発表直後株価は4ドル台にまで急落した最終的にリーマン負債総額にして約64兆円という史上最大倒産劇へと至り、「リーマン・ショック」として、世界的な金融危機を招くことになる。 リーマン破綻直前アメリカ合衆国財務省FRB仲介のもとで、HSBCホールディングス韓国産業銀行など複数金融機関売却交渉行っていた。 日本のメガバンク数行参加したが、のちの報道あまりに巨額不透明な損失見込まれるため見送ったと言われている。最終的に残ったのはバンク・オブ・アメリカメリルリンチバークレイズであったが、アメリカ合衆国連邦政府公的資金の注入拒否していたことから交渉不調に終わるに至った。しかし交渉以前に、損失拡大苦しメリルリンチバンク・オブ・アメリカへの買収打診決定がなされ、バークレイズ巨額損失抱えリーマンブラザーズ買収する余力はすでにどこも存在しなかった。 2008年9月3日に、韓国政府系の韓国産業銀行KDB)がリーマンのうち25パーセントを5兆 - 6兆ウォン(約5200 - 6300億円)で取得することを明らかにしていたが、2008年9月10日になって一転KDB側が出資協議打ち切ったこれにともないリーマン・ブラザーズ売り増大し45パーセント安を記録した。そして最終的には、同年9月15日連邦倒産法第11章日本民事再生法に相当)の適用連邦裁判所申請し破綻した米国内外の民間金融機関による買収交渉不調に終わっただけでなく、米政府FRBによる公的資金投入見送られ破綻つながった。これに対して当時リーマン・ブラザーズ副会長だったトーマス・ロッソは、住宅公社やほかの投資銀行保険会社対すそれまで救済で、世論嫌悪感抱いていたことを背景とした政治的判断であり、リーマン犠牲にしたことは(リーマン・ショック招いた愚かな決断であった批判している。破綻回避のための最大必要額840ドルに対してリーマン・ブラザーズには少なくとも1,140億ドル分の担保があったことがのちの専門家調査明らかになっていると指摘している。

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破綻とリーマン・ショック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 14:12 UTC 版)

リーマン・ショック」の記事における「破綻とリーマン・ショック」の解説

1850年創立され名門投資銀行であり、1990年代以降住宅バブル波に乗ってサブプライムローン積極的証券化を推し進めた結果アメリカ五大投資銀行グループの第4位にまで上り詰めた巨大証券会社リーマン・ブラザーズ」は、サブプライム住宅ローン危機による損失拡大により、2008年9月15日連邦倒産法第11章チャプター11)を申請して経営破綻した。この破綻劇は負債総額6000ドル(約64兆円)というアメリカ合衆国の歴史最大企業倒産であり、世界連鎖的な信用収縮による金融危機を招くことに繋がったリーマン・ブラザーズは、破綻前日までアメリカ合衆国財務省連邦準備制度理事会(FRB)の仲介の下でHSBCホールディングス韓国産業銀行など、複数金融機関売却交渉行っていた。日本のメガバンク数行参加したが、後の報道あまりに巨額かつ不透明な損失見込まれるため、買収見送ったと言われている。 最終的に残ったのはバンク・オブ・アメリカメリルリンチバークレイズであったが、アメリカ合衆国連邦政府公的資金の注入拒否していたことから交渉不調に終わった。 しかし交渉以前に、損失拡大苦しんでいたメリルリンチバンク・オブ・アメリカへの買収打診内々決定しており、バークレイズ巨額損失抱え、すでにリーマン・ブラザーズ買収する余力などどこにも存在していなかった。リーマン・ショック経緯については、アンドリュー・ロス・ソーキン著の『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』(原題: Too Big to Fail)に詳細に説明されている。 日本は長引く不景気から、サブプライムローン関連債権などにはあまり手を出していなかったため、金融会社では大和生命保険倒産した農林中央金庫大幅な評価損被ったものの、直接的な影響当初軽微であった。しかし、リーマン・ショックを境に世界的な経済冷え込みから消費落ち込み金融不安各種通貨から急速なアメリカ合衆国ドル下落により相対的に円高進みアメリカ合衆国の経済への依存が強い輸出産業から大きなダメージ広がり結果的に日本経済大幅な景気後退へも繋がっていった。

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