破之段
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 00:32 UTC 版)
「Ghost of Tsushima」の記事における「破之段」の解説
豊玉へ進んだ仁は、志村城奪還のために更に多くの味方を募り、新たに僧兵の典雄と、かつて謀反の咎(とが)で取り潰された鑓川家残党と民からなる鑓川勢を味方に得る。また、鎌倉幕府に援軍要請の解文(げぶみ)を送り、本土からの援軍を得ることに成功する。 境井家の屋形に戻った仁は父の鎧を受け継ぎ、さらに薬草の専門家である乳母の百合の協力で鼠避けに使っていた鳥兜(とりかぶと)の毒を抽出、人間に応用する術を学ぶ。 城攻めの準備が進む中、志村の部隊がコトゥン・ハーンの下知状を入手する。下知状は竜三に宛てられており、志村の戦陣を菅笠衆に襲撃させる命令が記されていた。竜三と菅笠衆が高野山砦にいることを突き止めた仁は、姉に代わって協力を申し出たたかの助力により、砦への潜入に成功。砦内で竜三と対峙した仁は、彼の裏切りを痛烈に非難するも、彼に気を取られていた隙に背後へ忍び寄っていた敵によって気絶させられてしまう。たかと共に縛られた状態で目を覚ました仁であったが、そこにコトゥンが現れ、大元に下るよう対馬の民を説得するよう迫られる。仁が拒否すると、コトゥンはたかの縄を解いて境井家の刀を持たせ、開放する代わりに仁を殺せと焚き付ける。刀を持たされたたかは、仁ではなくコトゥンに向けて刀を振るうが、敢え無く返り討ちにされ、仁の目の前で斬首される。コトゥンが去った後、自力で縄を解いた仁は、たかを殺された怒りに任せて菅笠衆に斬りかかり、たかを追って砦に来たゆなと共に砦の敵を掃討、菅笠衆を壊滅させる。戦いを終えた仁とゆなはたかの遺体を埋葬し、仇であるコトゥンへの復讐を共に誓う。 本土から援軍が到着し、城攻めの準備が整った志村軍は、満を時して志村城への攻撃を開始する。しかし戦いの最中、不意打ちや毒殺といった手段を駆使して戦う仁の姿を目の当たりにした志村は、侍の道に反する戦い方だと仁を咎め、二人の間にすれ違いが生じ始める。 志村軍は主郭へ続く橋に攻め入るが、元朝側が今までとは逆に兵を撤退させていることに気付いた仁は何かあると怪しむ。志村はこれを好機と見て一気に橋の上を突き進むが、直後に元朝側が火薬を満載した馬車を橋に放ち起爆。橋に突撃した部隊は全滅し、志村軍は多くの兵を失うこととなる。 その後、志村と仁は今後の戦の進め方について話し合いを行う。再攻撃を行うには兵が足りず、正攻法で攻めても多くの犠牲を出すだけだと判断した仁は、自らが敵陣に潜入し毒で敵を全滅させる策を申し出る。しかし侍の道に則った戦いに固執する志村は毒殺の策を断固として退け、橋を修復して正面から主郭へ攻め入る方針を堅持。大きな犠牲が出ても武士の道を守り、戦で命を落とすのは武士の誉れであり名誉なこととする志村と、策を練れば避けられる犠牲を誉れや武士の道のために許容する兵の命を軽視した考えを良しとせず、誉れや武士の道を守るより民を救うことを重視してきた仁は衝突。二人の話し合いは物別れに終わり、互いの溝は更に深まってしまう。 毒殺の策を退けられた仁は、このままでは無駄死にするだけの兵を救うため止む無く志村の意に背いて密かに策を実行に移す。夜陰に乗じて元朝の陣営に忍び込んだ仁は、元朝の酒に鳥兜(とりかぶと)の毒を仕込み、大勢の元兵を毒殺することに成功する。 そのまま志村城の主郭に乗り込んだ仁は、既に城を去っていたコトゥンに代わり仁を待ち構えていた竜三と対峙する。コトゥンから仁の首を取るよう命じられていた竜三であったが、菅笠衆を失った彼には、もはや元朝に肩入れする理由が無かった。竜三は仁に、再び手を組んで元朝と戦おうと持ちかけるものの、仁はその申し出を拒絶。代わりに仁は竜三に対し、志村軍に降り処罰を受けるよう促すが、竜三は志村に殺されたくないとこれを拒絶。交渉は決裂し、仁は一騎討ちの末に竜三を討つ。 主郭を制した仁は橋を渡って攻め入ってきた志村と合流するが、毒殺という武士にあるまじき戦術で勝利した仁を志村は痛烈に非難する。対する仁も、犠牲を出さず勝利する方法はこれしか無かったと反論する。仁の武士としての誉れを守るため、志村は毒殺の所業をゆなに帰すよう仁を説得するが、仁はその提案を断固として拒絶し、二人の関係は決裂する。仁はゆなに愛刀を託して逃したのち、志村の命により牢に囚われる。 牢に入れられてから数日後、仁は堅二の手によって脱出の機会を得る。初めは脱獄を拒む仁であったが、対馬国の民やゆなにとって冥人は無くてはならない希望だと堅二に諭されたことで脱出を決意。志村の軍に追われ、愛馬を失いながら、仁はゆなが待つ上県へ落ち延びる。
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