着エロ下着姿
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:34 UTC 版)
上述のとおり水着姿は、最も多いグラビア制作の手段であり、メインアイテムであることは時代を通じて変わりはない。しかし水着姿から連想される性的刺激に読者層は次第に慣れてきてしまい、雑誌の売上もそれに歩調を合わせるように落ちていった。 それでもグラビアは依然として男性誌の売上を左右する重要なコンテンツであることに代わりは無い。そのためか、グラビアタレントの刷新だけでなく、水着以外での、様々な趣向を凝らしたグラビアが、多数生み出されることになる。 その顕著な例の一つが「下着・ランジェリー」姿で制作されるグラビアである。この着用される下着についても、シンプルなものから透けているもの、極小で隠されている部位の面積が小さいもの、水着に代わる「見せ下着」という、一見しただけではビキニと区別の付かないカラフルな下着を着用するものや、それさえも着崩して、より扇情的にしたグラビアも増えている。 他方で、「着エロ」と呼ばれる過激なグラビアがある。これは水着グラビアとヌードグラビアの中間に位置するもので、Tバック水着あるいは水着を着けずに手など体の一部や、小物などで女性の局所を際どく隠した上で大股開きなどの挑発的なポーズを取り、わざと男性の性的衝動をより刺激するような写真が用いるものである。 こうしたことが可能になった1つの要因として、かつての写真フィルムによる製版からデジタル処理された製版へと、印刷技術が向上したことが挙げられる。容易に画像修正が出来るようになったので、フィルムを没にしなくて済むため、制作費を安価に抑えることが可能になり、無理なポーズで女性の局所の一部が誤って写真に写ってしまうことなどを気にせずに撮影できるためである。 こうした技術の向上以降、この技術を使い、タレントのほくろや吹き出物、傷、虫刺され跡、肌などを、タレント側また出版側の要望で修正する場合も多く見られる。 印刷媒体と並行して、グラビアタレントの活動として重要なものにイメージビデオの制作がある。 ビデオ媒体は、2000年代前半に、家庭用ビデオレコーダーの規格が、VHSからDVD-Videoへと移行し、製造費が非常に安価になった。そのため、個人経営を含む中小製造会社が大量に参入し、毎月の発売本数の増加などがみられるようになり供給過多状態に陥った。 ところで着エロは、露出度の高さを売りにしてこうした状況から他社を出し抜き躍進するために、一部の製造会社が執った経営戦略上の産物でもある。着エロの盛行により、ヌードグラビアや、アダルトビデオとグラビアとのハードルを下げることにつながる。着エログラビアに出演していたモデルがAV女優やヌードモデルに転向する例も多く、2000年代以降のグラビアタレント全体の閉塞感を生みだす一因ともなっていく。 また、こうした露出度の高い制作物が猥褻物になるケースや、出演者が若いと児童ポルノに当たるとして、関係者が逮捕される例や、アダルトビデオへの出演やヌードグラビアの強要問題(強要の有無そのものに対する議論・噂なども含む)も起きている。
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