田町車両センターの廃止と淘汰開始
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 11:07 UTC 版)
「国鉄185系電車」の記事における「田町車両センターの廃止と淘汰開始」の解説
グリーン車を外した上で塗装変更されたOM03編成 2014年3月15日のダイヤ改正で消滅した普通列車運用(伊東線1635M) 2013年3月16日のダイヤ改正で、田町車両センターに配置されている車両がすべて大宮総合車両センターに転属した。これと同時に、改正前から大宮総合車両センターに所属している編成は、グリーン車の連結位置が田町車両センターに配置されていた車両に合わせて変更されたほか、方向転換を実施して車両の向きを揃えた。編成番号は転属後も変更されていない。このダイヤ改正以後、OM編成とB編成は共通運用されるようになった。また、朝方に東海道線で残っていた185系の伊東行き普通列車の運用が熱海までE231系に置き換えられ、普通列車運用は熱海 - 伊東間に縮小された。同センター東大宮センターとの間の車両の回送ルートに武蔵野線が使用されるようになったが、上野東京ライン開業後は同区間を経由して東大宮センターとの間を回送するようになった。 このダイヤ改正の前後から編成の組み替えが頻繁に行われている。OM編成は前述の方向転換の他に、湘南色となっていたOM03編成がB編成と同様の塗装デザインに変更されると同時に、グリーン車を抜き取り6両編成となった。B編成では、B1編成をのぞいて全編成グリーン車が抜き取られ、B2編成はB7編成からモハ185・184-231のユニットを加えて8両編成となり、B7編成は4両編成となった。C編成は、C7編成がサハ185-7を抜き取って4両編成となった。サハ185-7は長野総合車両センターへ配給回送された後、2013年4月1日付で廃車となり、本系列で初の廃車車両となった。B編成から外されたグリーン車は同年7月24日付・10月9日付の2回に分けて廃車となった。これらの動きは各種団体列車や波動輸送に使用されている同社の183系を置き換えるものと一部雑誌等で報じられており、実際に快速「ムーンライトながら」はもともとの183系に代わり、2013-2014年冬期から185系で運用されるようになった。2014年4月にA8編成・C1編成に続いてB7編成がストライプ塗装に復元された。 2012年6月末時点では置き換え予定は未定とアナウンスされていたが、2014年3月15日のダイヤ改正で高崎線系統の特急が新宿発着の1往復を除いて651系1000番台に置き換えられ、7両編成の特急運用が消滅したほか、最後まで残っていた伊東線の普通列車運用も消滅した。これを受けて編成単位で廃車が開始され、2014年5月13日付でB1編成が廃車となり、グリーン車を組み込んだB編成は消滅した。一方、同年8月1日からは同年度末の開業を控えた上野東京ラインの試運転列車に使用され、8月2日・3日の試運転ではOM06編成の編成の一部を組み込んで10両編成としたOM07編成が使用された。このOM07編成は編成中4両が2015年5月26日付で廃車となり、残る6両も同年6月5日付で廃車になった。このほか、157系塗装だったOM08編成は2015年3月にストライプ塗装に変更された。当初から大宮配置のOM編成でこの塗装は初めてとなる。 一方「踊り子」は、2013年3月1日付で共同通信社のサイトに掲載されたJR東日本役員のコメントで「羽田空港の国際線拡大によって利用者が減少した『成田エクスプレス』を減便して、余剰となるE259系への置き換えを検討中」と報じられていたが、E259系は臨時列車「マリンエクスプレス踊り子」への投入に留まった。その後、2013年9月16日のスポーツニッポンでは「中央本線に導入されるE353系によって捻出されるE257系の転用先として『踊り子』などが候補に挙がっている」と報じられ、2017年4月8日にJR東日本が185系をE257系で置き換える方針であることが明らかになった。 「はまかいじ」は発着していた横浜駅京浜東北・根岸線ホームのホームドア設置に伴い2019年1月3日の運転をもって廃止され、本系列の定期運用は東海道線の特急「踊り子」、朝晩の「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」のみとなった。 2020年3月14日のダイヤ改正より「踊り子」へのE257系の投入が開始され、翌2021年3月13日のダイヤ改正で全列車がE257系に統一された。同ダイヤ改正では特急「湘南」の新設に伴い上述のライナー列車が廃止となった為、本系列は定期運用を終了した。これにより、JR東日本管内で定期運用される特急形車両はJR発足後の車両に統一された。 なお、JR東日本は、定期運用終了後も臨時列車として185系を運用することを発表しており、首都圏発着の臨時快速列車に使用されている。また共同通信社は2022年までに全車両を廃車とすると報じている。
※この「田町車両センターの廃止と淘汰開始」の解説は、「国鉄185系電車」の解説の一部です。
「田町車両センターの廃止と淘汰開始」を含む「国鉄185系電車」の記事については、「国鉄185系電車」の概要を参照ください。
- 田町車両センターの廃止と淘汰開始のページへのリンク