現代ギリシア語の成立とは? わかりやすく解説

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現代ギリシア語の成立

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 03:43 UTC 版)

ギリシア語」の記事における「現代ギリシア語の成立」の解説

まず口語では、ソフィアノスのギリシア文法書初出である。しかし18世紀のヴルガリスは、擬古典語を堅持した。ミシオダクスは新し共通語基礎にと主張。カタルジスは学者として初め口語民衆語支持した一方、アダマンティス・コライスは、コイネー規範とし、口語純化カサレヴサ化)した古典的ギリシア語に基づく新し規範的ギリシア語作ることを最初に訴えた1833年ギリシャ王国成立すると、新国オソン1世とともに故国帰った官僚は、コイネー規範とする古典的カサレヴサ標準とすべきと主張した一方では、口語基づいた民衆語ギリシア語にするべきだという文学者ディオニシオス・ソロモスの主張存在したその後永くフランスパリ活躍したプシハリスが、民衆口語通時言語学的に公用語として適切であり、現代ギリシア語口語によるべきであることを国際的な学者作家として初め言語学的根拠をもって主張した当時行政言語主流であったカサレヴサは、通時言語学反した復古的・人工的なもので、公用語でも文学語においても失当である旨を『わが旅』等で文学作品の中で実践してもいる。 しかしその「口語」は、数ある方言のうち「アテネ方言」のみを指称するもので、当時方言をまとめるには、かつてのコイネー基盤とするカサレヴサの方が、ギリシア全体共通語として方言をまとめるために)より一般化しやすい言語であった方言学者はどちらの陣営にも属さず地域方言をその地域の「口語」として、教育言語使用することを折衷案として唱えたエーゲ海サモス島スミルナ女子校運営あたったレオンディアス・サッフォーは、学校教育において方言推奨し言語論争に「方言」の重要性提起した。「カサレヴサ」の長所と、アテネ方言の「デモティキ」との折衷言語よりも「民衆語である方言」の重要性強調した20世紀後半に入ると、首相エレフテリオス・ヴェニゼロス新憲法カサレヴサ公用語にすることを記載した。ただし初等教育については、トリアンダフィリデスの主宰する教育学会が文法書デモティキ出版し民衆口語アテネ方言)化が公的に行われた。やがて、イオアニス・メタクサス独裁政権の下ではカサレヴサではなくデモティキ正式な国語制定され、またその後政変再度カサレヴサ戻された。1964年ゲオルギオス・パパンドレウ政府カサレヴサデモティキとをともに公用語併用)とするも、軍政下ではカサレヴサ公用語再度戻された。1974年7月24日民主政回復経て最終的にコンスタンディノス・カラマンリス政府の下、1976年デモティキ正式な公用語定められ今に至る。 しかし、司法用語(たとえば民法)は依然カサレヴサのままで存続している。判例などもカサレヴサ起草公示されており、大学学位論文公的公報等でも用いられ続けている。このほか、正教会奉神礼用語もカサレヴサ正式な権威ある言語として依然と使用され続けデモティキ並存しているのが現状である。

※この「現代ギリシア語の成立」の解説は、「ギリシア語」の解説の一部です。
「現代ギリシア語の成立」を含む「ギリシア語」の記事については、「ギリシア語」の概要を参照ください。

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