特殊なサングラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 15:30 UTC 版)
度つきサングラス レンズに屈折度がある視力矯正機能を併せ持つサングラス。全てのサングラスを度つきにできるわけではない。レンズ交換を想定していない構造のサングラスは作業上度つきにできないし、レンズに極端な角度がついているものは度つきにすると見え方に問題を生じる。また、左右のレンズを同時に製造しなければレンズの色が左右で合わなくなるため、度付きサングラスのレンズは注文生産である。即日仕上げを謳う眼鏡店でも度つきサングラスについては納期がかかる。 ミラーグラス マジックミラーを使い、透過光以外を反射させるサングラス。 調光サングラス 光によって濃度が変わる調光レンズを使ったもの。明るい場合レンズ色の濃度が増して眩しさを押さえ、暗くなればほぼ透明になるのでサングラスをかけ外しする手間が省ける。多くの調光レンズは紫外線に反応して濃度が変わる。1987年以降の自動車の前面ガラスは特に紫外線カットを謳っていなくても事故時の飛散防止の副作用として紫外線カットされているので、紫外線反応タイプの調光レンズは運転時の防眩用としては不向きである。このような欠点に対処するため、可視光線に反応するタイプの調光レンズも出てきている。調光レンズの調光性能は経年劣化する。2年ほどでほとんど調光しなくなってしまうものもある。 ラップアラウンド型(ラップ型) 顔を覆うように、横幅が広く顔面に沿って曲がっているサングラス。幅広のレンズ(通常プラスチック製)を使ったものと、左右に不透明のカバーを伸ばしたものとがある。横から光が入り込まないようにすることでレンズ裏に斜め後方の風景や自分の顔が映りこみ視界を妨げるのを防ぐ効果や、正面からだけでなく横からも目元を隠す効果がある。 エスキモーのスノーゴーグル 半透明の素材を使うかわりに、木の板に薄い覗き孔を空けている。 オーバーグラス 眼鏡着用者が眼鏡の上から掛ける、保護眼鏡風の大型のサングラス。 パソコン用眼鏡(PCメガネ) パソコンや携帯電話などの液晶ディスプレイからの光には、ブルーライトが多く含まれる。これは本来昼間の太陽光に含まれるもので、夜間にこれを浴びると脳が昼間と勘違いし、睡眠障害の原因になるとされる。さらにはブルーライトにより目が疲れるとする主張もある。その目の疲れを軽減させる目的で、ブルーライトだけを反射もしくは吸収するレンズを採用したサングラスがある。ただし、日本眼科医会は2021年4月、睡眠障害の防止については効果を期待できる可能性があるとしながらも、それ以外の効果は期待できないとし、さらに小児にブルーライトカット眼鏡を装用させては自然のままの太陽光を浴びる機会を奪い近視進行のリスクを高めるとして、小児の装用に対して慎重意見を表明した。米国眼科学会も、ブルーライトが眼に悪いとする科学的根拠はなく、ブルーライトカット眼鏡の使用を推奨しないとしている。 天体望遠鏡用サングラス 天体望遠鏡の接眼レンズとして太陽や日食の観測に使われたサングラス。長時間見続けるとレンズの破損のおそれがあるため、安全面の配慮から現在は製造されておらず、減光用のNDフィルターが用いられている。 スマートグラス ヘッドマウントディスプレイ(HMD)方式の拡張現実ウェアラブルコンピュータ。中華人民共和国の警察では個人を識別する人工知能と連動させたタイプが使われている。
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