特徴的な打法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 05:07 UTC 版)
バットの構え方や振り方(バッティングフォーム)には個人差があり、特に個性的なものには「○○打法」などの名称がつけられている。以下に主立ったものを挙げる。 クラウチングスタイル 打席内で上半身をホームベース寄りに前傾させ構える打法。ピート・ローズ、ウォーレン・クロマティなどが採用。 バスター打法 バントの構えから、自分のトップの位置に戻して打つ。長打は望みにくいがスイングがコンパクトになり、投手のリリースした球をよく見ることができるため選球眼が悪い打者には有効とされる。テイクバックが遅いと投球がよく見えても振り遅れることもある。中谷仁、細川亨などが採用。 一本足打法(フラミンゴ打法) 投手側の足を大きく上げ、タイミングを取る打法。下半身の動きが大きくなるが、タメを作りやすい。王貞治、高橋由伸、大豊泰昭らが採用。 神主打法 バットを神主が大麻(おおぬさ)を捧げるように構える打法。手首を押し込むように打つ事が出来るので、広角に強い打球を打てるとされている。落合博満、清原和博、小笠原道大、中村紀洋、高山久らが採用。 振り子打法 投手側の足を振り子のように動かしタイミングを取る打法。オリックス・ブルーウェーブ時代のイチローが河村健一郎コーチと共に開発した。他に坪井智哉など。 すり足打法 剣道のすり足の様に足を打席ですりながらトップを作る打法。下半身の動きが少ないため速球にも変化球にも対応しやすい。プロ・アマを問わず多くの選手が用いている。 ゴルフスイング打法(新田式打法) 小鶴誠がゴルファーでもあった新田恭一の理論を取り入れて習得した打法。アッパースイングではなく、ゴルフのスイングのように腰の回転を主導させる打法である。 近藤和彦、松本哲也の天秤棒打法/天秤打法 バスター打法に似ているが、こちらはバットを体の前ではなく、横や後ろで構える。近藤和彦が剣道をヒントに開発した。なお、松本哲也に関しては、2年に及んだスランプ脱出の過程で、この打法は止めている タフィ・ローズの水平打法 種田仁のガニ股打法 最初から体を極端に開いて構えるオープンスタンスの一種。長打を狙おうとして利き腕の反対の肩が内側に入ってしまうという癖をなくすために行なった。 中登志雄のちょうちん打法 梨田昌孝のこんにゃく打法 バットを正面に立て、腰を落として力を抜き、全身を柔らかく動かしながらタイミングを取る。テイクバックの際に手が下がってしまう癖があった梨田が、手が下がらない場所まで体を落とし、力を抜いて小刻みに動き、全身を安定させることで会得した。 片手打法 韓国の朴正泰(パク・ジョンテ、右打者)が行なった打法。左手は左足太ももの付近に置き、右手一本でバットを構える。金本知憲は2004年7月29日の中日戦で死球を受け腕を骨折した翌日の巨人戦に強行出場した際には、これに近い打法で高橋尚成から安打を記録している。 石井浩郎、中島裕之のぶった切り打法 八重樫幸雄の八重樫打法 前述のガニ股打法とコンセプトは同じ。こちらの方がより体が投手と正対する格好となり、極端である。眼鏡のフレームが視界を妨げていたので、それを克服するために開発した。 梁埈赫の万歳打法 スイング後の体勢が万歳をしているようにみえることから。 ノーステップ打法(ノンステップ打法) あらかじめ足を開き、ステップをせずにボールを打つ打法。アルバート・プホルス、T-岡田、岩本貴裕らが採用。
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