特徴的な技法・装飾
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/12/20 01:29 UTC 版)
前述の通り幅広く漆の技法を行っているため特に特徴的なものを記載する。 花塗 上塗りの後研磨を行わないで仕上げる。一般に研磨したものより塗膜は堅牢で傷つきにくい。無油系の漆を使用した場合真塗りとも。 変り塗(かわりぬり) 卵白等タンパク質を加えた漆(通常より粘度が高くなる)を塗り、箆や籾殻・煙草の葉等で凹凸をつけ塗り重ねた後に平らに研いで模様を出す。研ぎ出し塗りとも呼ばれ津軽塗や若狭塗が一般には広く知られているが、籾殻で金色の虫喰い模様を出したものをこの産地特有の金虫喰(きんむしくい)塗りと呼ぶ。 会津絵 松竹梅に破魔矢・糸車を配した伝統的な図案。同じ東北地方の秀衡塗と類似点が見られる。 錦絵 明治時代発案で雲形に牡丹・鳳凰・松竹梅・鶴亀を配した図案。 朱磨(しゅみがき) 黒塗りの器物に漆で図案を均一に描き朱の色粉を蒔き付け、完全に乾く直前に磨き上げて色彩を出す技法。器物の大部分が朱色になるほど大胆な図案が多い。またその殆どが菊桐模様となっている。 鉄錆塗(鉄錆蒔絵) 下地に用いられる錆漆(生漆と砥粉を混合したもの)を器物全面に施して仕上げたもの。鋳物のような重厚な仕上りになる。粘度の低い錆漆で錆絵を描く。梅と鶯模様が多い。明治・大正にかけて盛んに製造された。
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