液体酸素/液体水素とは? わかりやすく解説

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液体酸素/液体水素

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/08 02:25 UTC 版)

液体燃料ロケット」の記事における「液体酸素/液体水素」の解説

液体酸素酸化剤液体水素燃料とするロケットは、現在実用されている液体燃料推進剤組み合わせでは最高の比推力持ち、そのために、特に衛星打ち上げロケット2段目や3段目にこれを用いた場合、他の液体燃料よりもペイロード増大させることが出来る。しかし、液体水素密度水の1/14きわめて小さく、それを収めるタンク極めて大きなものとなって構造効率悪くなるまた、沸点が-252.6極低温燃料であり、燃料タンクには断熱を施さねばならず、極低温による金属の収縮脆化考慮しなければならない燃料ポンプターボポンプ)は極低温動作しなければならないうえに、二段燃焼式場合駆動タービン側は高温になるため、極端な温度差加えて猛烈な震動環境下で確実に動作する高度な信頼性求められるロケット燃料注入した後は、タンク内で蒸発した燃料ガス圧力を逃がすために外部ガス排出しており、またロケット本体断熱が完全ではないた空気中の水分ロケット外部少しずつ氷結してゆく。このため時間と共に燃料目減りし、ロケット重くなってゆくことになる。加えてターボポンプ流量回転数問題から、液体酸素/ケロシン系のエンジン比べて推力エンジン製作することが難しいので、衛星打ち上げロケット第1段にこれを用い場合重力損失軽減するため固体ロケットブースタ付加して推力増強し、液体酸素/液体水素エンジンそのもの固体ブースタ高空持ち上げた後の加速主眼において設計する、などの手法が必要となる可能性がある。 代表的なLOX/LH2エンジンには、第1段用としてはNASAスペースシャトルのメインエンジン (SSME)、ESAヴァルカンJAXALE-7A上段用としてはのNASAJ-2RL-10JAXALE-5Bなどがある。 スペースシャトル種子島宇宙センターロケット打ち上げ時に出る大きな状のものは燃焼ガス注水音響と熱による発射設備損傷防止用)の「湯気」の混合物である。打ち上げ写真注意深く見ると固体燃料燃焼ガス茶色い塩酸が主)と真っ白の水のの二種類分かる水霧一部液体酸素-液体水素メインエンジンの燃焼による水蒸気由来である。

※この「液体酸素/液体水素」の解説は、「液体燃料ロケット」の解説の一部です。
「液体酸素/液体水素」を含む「液体燃料ロケット」の記事については、「液体燃料ロケット」の概要を参照ください。

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