水雷兵器の進化と水雷艇の登場とは? わかりやすく解説

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水雷兵器の進化と水雷艇の登場

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 03:03 UTC 版)

水雷艇」の記事における「水雷兵器の進化と水雷艇の登場」の解説

小型艇をもって敵の大艦攻撃するという海戦術は、古来から広く実施されてきた。例え帆船時代の海戦戦術一つとして各種装載艇強襲隊員を配員し、オール航走して敵の根拠地内に突入して、敵の停泊艦隊強襲することが行われた。しかしこれらの強襲作戦基本的に移乗攻撃前提したものであり、大型艇にはカロネード砲搭載することもあったとはいえ、これも対艦兵器というよりは火力支援としての性格強かったその後水雷兵器発達すると、小型艇でも敵の大艦撃破しうる可能性が見いだされるようになった初め攻撃的に用いられ水雷兵器外装水雷で、小型艇艇首から長い棒を前方突き出しその先端に触発信管付き爆薬取り付けたものであった。これは南北戦争実戦投入され、1864年10月には、合衆国海軍ウィリアム・クッシング海尉指揮する小型ボートプリマス港に侵入して停泊していた連合国海軍装甲艦「アルバマール」を外装水雷攻撃撃沈するという戦果挙げているが、ボート爆発余波沈没した。また同年には、逆に連合国海軍潜水艇H・L・ハンリー」が、やはり外装水雷用いて合衆国海軍スループ「フーサトニック」を撃沈したが、やはり自艇も爆発巻き込まれ沈没したこのように外装水雷攻撃的に用いることが可能ではあったが、ほとんど敵艦と舷を接するまで肉薄する必要があり、攻撃側からみても危険極まりない戦法であった世界初近代的な水雷艇とされるのが、1873年イギリスソーニクロフト社がノルウェー海軍注文により建造したもので (HNoMS Rap) 、排水量7.5トン速力15ノット兵装としては曳航水雷装備した。これはロープ水雷曳航して敵艦の前路を横断し敵艦進路上に水雷が来るようにするものであった。 これと前後して攻撃用水雷決定版として登場したのが自走水雷locomotive torpedo; 後の魚雷であった。まず1865年オーストリア=ハンガリー帝国海軍のジョヴァンニ・ルッピス(英語版海佐によって発想され1868年には、同国フィウーメ現在のクロアチアリエカ)で舶用機関工場経営していたイギリス人技術者であるロバート・ホワイトヘッド(英語版)によって実用化された。1869年からはイギリス海軍による試験開始され1877年には実戦にも投入された。これはイギリス海軍装甲蒸気フリゲートシャー」がペルー反乱軍装甲艦ワスカルに対して発射したものであったが、このときは命中しなかった。その後露土戦争中の1878年1月14日ロシア帝国海軍ステパン・マカロフ大尉指揮する水雷艇母艦コンスタンチン大公」から発進した艦載水雷艇2隻がオスマン帝国海軍砲艦「インティバフ」を襲撃ホワイトヘッド魚雷によってこれを撃沈したことで、史上初の魚雷による戦果記録された。 そして1879年イギリス海軍では、外装水雷主兵装とする水雷艇として建造していた「ライトニング」(英語版)の艦首魚雷発射管装備して魚雷装備した水雷艇嚆矢となった。 「アルベマール」への水雷攻撃 イギリス海軍ライトニング

※この「水雷兵器の進化と水雷艇の登場」の解説は、「水雷艇」の解説の一部です。
「水雷兵器の進化と水雷艇の登場」を含む「水雷艇」の記事については、「水雷艇」の概要を参照ください。

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