機能・仕様・価格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 08:12 UTC 版)
一般家庭用としては、小は単身者用の1合(180ミリリットル)程度のものから、大は10合(1.8リットル=1升)程度まである(業務用の製品では3升程度のものまである)。大きさ、機能、使用する素材、原産国によって価格の開きは大きく、5000〜12万円程度までの幅がある。特に高級機について、メーカー各社は競って味や保温性などを改良しており、高性能な釜に留まらず、加熱制御を最適化するための高度な機構や設定項目を持つ製品も登場している。更には、米の銘柄毎の炊き分けやIoTなど、もはや実用的かどうか分からない程に高度な機能が用意されている事もある。 安価な製品はアルミ製の内釜を電熱ヒーターで加熱している。現在はIH(Induction Heating)で釜自体を発熱させる方式を採用したものも多い。いずれも加熱や保温、タイマー機能などはマイコンで制御されている。IH式に圧力釜を併用したものもあり、より高温高圧(1.4気圧110°C程度で炊飯できる。また、最近はスチームによって加熱・保温するものも出ている。業務用においては、マイクロ波式のものもある。 内釜には、熱伝導率の高い銅やダイヤモンドなどを張り合わせたり、遠赤外線を放射する炭やセラミックを使ったり、ディンプル加工をしたりして蓄熱性を持たせたり、真空断熱によって発熱効率を上げかつ省電力で保温できるようにしたりといった工夫も行われている。 炊き上がりのバラツキを低減するために、温度センサの他、赤外線センサや重量センサなどが使われる。また、高級機には炎の揺らぎによる加熱ムラを再現した製品や、ユーザーが米の銘柄や食後の感想を入力するなどして加熱制御を最適化したり、IoTに対応する製品もある。 その他、耐久性を上げるため、フレームにアルミダイキャストを使ったものや、内釜に特殊コーティングを施して内釜の長期保を行っているものが存在する。逆に、炭素や陶器など、素材によっては割れやすい釜も存在する。 採用技術の例メーカー吸水温度上昇炊きムラ抑制蒸気のうまみ還元保温内釜の耐久性その他三菱 可変超音波吸水 炭素釜 全面加熱 蒸気密封・うまさカートリッジ 炭素により脆弱 米の銘柄毎の加熱制御最適化 東芝 真空ひたし 圧力釜 ダイアモンドチタンコート・遠赤ダイアモンド銀コート・全面ディンプル うまみドーム蒸気口 真空美白保温 ダイアモンドチタンコート パナソニック 旧:松下系 高温スチーム・高硬度中空セラミックス・高断熱中空セラミックス 全面加熱・遠赤ハードコート(ダイアモンド含有) スチーム再加熱 遠赤ハードコート(ダイアモンド含有) 旧:三洋系 可変圧力吸水 圧力釜 純銅仕込み釜 うまみタンク 最適加熱 日立 圧力スチーム 蒸気カット スチーム・真空断熱 ゴールドフッ素加工 タイガー 圧力釜・剛火IH・熱封土鍋コーティング(セラミックビーズ+中空ガラスビーズ) 遠赤土鍋コーティング・土鍋風大かきまぜ技(大沸騰) 高耐久フッ素加工 象印 プラチナナノ粒子を使った水質アルカリ化によるたんぱく質分解 圧力釜 側面加熱・羽釜リング 最適温度保温 シャープ かき混ぜによる粒引き離し 中空ビーズ かき混ぜによる温度ムラ抑制 かき混ぜによる泡切り 液晶ガラス入りフッ素コート かき混ぜによる洗米
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