標準車との相違点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 03:46 UTC 版)
標準車との違いとしては、以下のようなものがある。 コンピュータの設定変更 - 冷間時始動性の向上のため エンジンオイルの低粘度化 - 低温時の流動性向上のため バッテリーの大容量化 - 常温に比べて、低温条件下ではバッテリー性能が低下するため オルタネーターの大容量化 - 大容量バッテリーの搭載に伴う充電量確保のため スターターモーターの強化 - 低温で流動性の低下したエンジンオイルによる抵抗増加への対応 ワイパーモーターの強化 - 払拭性能の向上のため リアデフォッガーの強化 - 後方視認性の確保のため リアワイパーの装備 - 同上 寒冷地用ロングライフクーラントの使用 - 凍結対策(-30℃対応) ウインドウォッシャー液の成分割合を50パーセントに変更、タンクの大容量化 - 凍結対策、使用頻度が高くなることへの対応 スノーワイパーブレードの装備 - 標準仕様でも取付可能 ウェザーストリップの材質変更(軟質化) 防錆性の強化(融雪剤などの付着に起因する腐食対策) 車内暖房の強化(後席用ヒーターダクト、またはリアヒーターの追加等) 近年では上記以外にも、「ミラーヒーター」「リアフォグランプ」「ワイパーデアイサー(ガラスに凍結したワイパーを融解するための熱線)」「LSD(リミテッド・スリップ・デフ)」「シートヒーター」等の装備とセットオプション化されている車種もある。 また、三菱・ランサーエボリューション、スバル・インプレッサのようなラリーでの使用を前提に基本設計された車種や、三菱・パジェロのようなSUVなど悪路・悪天候での走行を想定した車種は最初から寒冷地仕様相当の装備を備えており、別料金で寒冷地向けの最小限装備(ミラーヒーター等)が追加される程度となる。 メーカーカタログ掲載仕様のほかにも提供可能な装備が見られ、商用電源で冷却水を温めるシリンダーブロックヒーターや、エンジンオイルを温めるオイルパンヒーターがある。消防車などの緊急車両としての需要が中心であるが、それらと同じエンジンを搭載した車種であれば装着が可能であり、新型車解説書にも表記されている。 バスでは、暖地向けが冷却水を利用した温水ヒーターのみの装備であった時代から、ベバストヒーターのライセンス生産を行っていた三国や五光の灯油燃焼温気式暖房機(FF式)を追加装備していた。 1970年代まで、北海道で販売される寒冷地仕様車には、夏タイヤと冬タイヤでホイールとチューブを兼用する考え方で、ラジアルタイヤやチューブレスタイヤは一部の高級車を除き設定されなかった。
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